スリナム

スリナム
Suriname (スリナーム) (オランダ語)
Sranan kondre (スラナン・コンドレ) (スリナム語)
Suriname (スリナム) (英語)

Flag_of_Suriname.png

南アメリカ大陸の北東部に位置するスリナムは、1975年にオランダから独立した国であり、現在でも当時の名残として、同大陸で唯一オランダ語を公用語に採用しています。面積・人口共に同大陸で最少の独立国家で、東隣のガイアナ、西隣のフランス領ギアナと合わせてギアナ三国と呼ばれるその名の通り、国土の大半はギアナ高地が占めます。そのうえ内陸部に相当する南部には広大な熱帯雨林が未開発のまま残されているため居住には適さず、人口のほとんどはカリブ海沿岸のわずかな平地に集中しています(特に首都パラマリボには人口のおよそ半分に相当する25万人近くが居住)。しかし同時に、豊かな熱帯雨林から得られる木材はスリナムにとって貴重な輸出品となっており、アルミニウムの原料となるボーキサイトと並んでスリナム経済の二大柱となっています。その他にも金、魚介類(主に海老)、農産物(米、バナナ)など多様な輸出用原材料に恵まれ、近年は石油生産も開始されるなど、元来貧しい農業国と見なされてきたスリナムにも明るい兆候が現れてきています。

隣国ガイアナと同様、スリナムにも豊富な降雨が育んだ湖沼・河川が多数存在し、農耕に適した土地柄から、17世紀にこの地を植民地化したオランダによって様々な換金作物が栽培され、ヨーロッパ向けに輸出されていました。そのための労働力としてアフリカから黒人奴隷が多数動員されましたが、彼らは苛烈な搾取体制に反発してしばしば暴動を起こしたため、植民地経営は行き詰まり、1863年には奴隷制廃止が決定されました。これによって黒人達は賃金収入が得られる都市部に移り、代替労働力として当時同じくオランダ領だったインドネシアや、安価な労働力として期待されたインド、後には中国からも大量の移民が押し寄せ、スリナム社会は一気に多様化していくこととなります。第二次大戦後、国際社会で植民地の独立が奨励されるようになると、1948年にまず独自議会の設置が認められ、同時に名称もそれまでのオランダ領ギアナからスリナムに改称。次いで1954年に自治権を与え、1973年からは本格的な独立交渉が開始されました。そして2年後の1975年、晴れてスリナム共和国として正式な独立を達成し、300年近くにわたって続いたオランダの支配はようやく終焉を迎えました。1980年代はクーデターによる軍事独裁政権の成立など、多民族国家故の不安定な政情に見舞われましたが、1990年代初頭からは再び複数政党制と議会制に基づく民主主義国家として安定を取り戻しています。

国旗は1975年の独立と同時に制定されました。緑は熱帯雨林に覆われたスリナムの肥沃な国土および希望、白は平和と正義、赤は進歩、情熱、愛をそれぞれ表します。中央の黄色い星は、スリナムがインド系、アフリカ系、先住民など様々な民族を抱える多民族国家であることから、各民族が団結して国家建設を行い、それによって輝かしい未来を手に入れようという決意を表徴しています。また同時に、緑と赤は独立前から現在に至るまで主要政党として活動しているスリナム国民党(NPS)のシンボルカラーでもあります。

縦横比:2対3


スリナム共和国
Republiek Suriname (リプブリーク・スリナーム)
Ripoliku Sranan (リポリク・スラナン)
Republic of Suriname (リパブリック・オブ・スリナム)

Map_of_Suriname_.gif

統計データは原則として2015年時点のもの。

[地理]
位置:南アメリカ
面積:約16.4万km² (本州の約72%)
人口:約56万人
都市人口率:66.0%
首都・最大都市:パラマリボ (蘭・ス・英:Paramaribo)
主要民族:インド系27%
       アフリカ系黒人23%
       ムラート(黒人と白人の混血)15%
       インドネシア系(ジャワ人が大半)14%
       中国系7%
       先住民(インディオ)4%
       他に少数のヨーロッパ系白人(オランダ人が大半)など。
主要言語:オランダ語が公用語で、国民の6割が母語として使用し、
       他言語の話者も大半が第二言語として習得する。また、
       日常会話ではオランダ語系のクレオール言語であるスリ
       ナム語(タキタキ語)も広く話される。海外にルーツを持つ
       住民はヒンディー語、ジャワ語といった祖先の母語も話す。
主要宗教:キリスト教48%
        ローマ・カトリック教会22%
        モラヴィア兄弟団12%
        ペンテコステ派11%
        他のプロテスタント諸派3%
       ヒンドゥー教22%
       イスラム教14%
        スンナ派12%以上
        少数のアフマディーヤ教団も存在
       無宗教10%
       ウィンティ(アフリカ系住民の伝統的な精霊信仰)2%

[政治・軍事]
独立:1975年11月25日
国連加盟:1975年12月4日
政治体制:共和制、大統領制
元首:大統領
    議会による間接選挙制、任期5年、再選制限なし。
政府:内閣(首相職なし)
    閣僚は大統領が任命。
議会:一院制の国民議会
    51議席。直接選挙制(比例代表制)。任期5年。
政党制:多党制
国政選挙権:18歳以上の国民全て
兵役制度:志願制
国防費:3100万米ドル
軍組織:スリナム軍
     陸軍1400人
     海軍250人
     空軍200人

[経済・通信・その他]
中央銀行:スリナム中央銀行
通貨:スリナム・ドル (dollar, SRD)
国内総生産(GDP):52億1000万米ドル
1人当たりGDP:9033米ドル
GDP構成比:農林水産業6.4%
        鉱工業49.9%
        サービス業43.7%
労働人口:24万人
失業率:不明 (10%前後と推計される)
輸出額:16億6600万米ドル
輸出品:金、ボーキサイト、精製石油、魚介類、バナナ、木材、米、飲料水、野菜
輸出先:スイス22%、UAE15%、インド14%、ベルギー10%、米国9%
輸入額:19億7300万米ドル
輸入品:機械類、自動車と部品、鉄鋼、有機化合物、肉類、酒類、ゴム製品
輸入元:米国27%、オランダ15%、中国12%、トリニダード・トバゴ7%、日本5%
固定電話回線数:8万5000回線
携帯電話回線数:99万1000回線
国別電話番号:597
ccTLD:.sr
インターネット利用者数:約23万人
車両通行:左側通行
平均寿命:72.3歳 (男性69.8歳、女性74.8歳)

[日本との関係]
国交樹立:1975年12月6日
相手公館:無し (駐中国大使館が兼轄)
駐日相手国人数:6人 (永住者3人)
相手輸出額:678万米ドル
相手輸出品:魚介類が9割半、他に木材
日本公館:無し (駐トリニダード・トバゴ大使館が兼轄)
在留日本人数:7人 (永住者2人)
日本輸出額:9280万米ドル
日本輸出品:自動車と部品、機械類、ゴム製品
現行条約:1974年 査証(ビザ)相互免除取極
       ※1956年に日本がオランダ本国と締結した同条約が1974
        年に当時オランダ領だったスリナムにも拡大適用されること
        となり、1975年にスリナムが独立した後も、両国の合意の
        もとで、効力が継続したまま現在に至っている。


《国歌「神よ、我らがスリナムと共にあらんことを」》
制定:1959年
作曲:ヨハネス・コルスティアヌス・ド・ピュイ
作詞:コルネリス・アツェス・フークストラ

神よ、我らがスリナムと共にあらんことを。
神は我らの愛しき地を高めるだろう。
我らの出自は様々なれど、共に神の大地に捧げられん。
働きながら、我らは心に刻む。
正義と真実が自由をもたらすことを。
成されるべき全ての良きことが、
我らが大地の価値を高めるだろう。

《国名の由来》
先住民スリネン族の名に由来。スリネンは「岩場の多い川」を表し、後に国内を流れるスリナム川やこの地そのものを表す地名となった。現在はオランダ語、英語共にSurinameと書くのが一般的だが、英語ではかつてSurinamという表記が主流で、今でもこちらを使う人が稀に存在する。

かつてはオランダ領ギアナの名で植民地支配を受けていたが、1948年にオランダ領スリナムに改称し、独立後もスリナムという名称は引き継がれた。

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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