サモア

サモア
Sāmoa (サモア語)
Samoa (英語)

Flag_of_Samoa.png

南太平洋、ポリネシア地域に浮かぶサモア諸島は、西部がサモア独立国という主権国家、東部はアメリカ領サモアという海外領土となっています。19世紀よりこの島々の領有権を争っていたドイツとアメリカが、1899年に協定を結び、西経171度線を境に西部をドイツ領、東部をアメリカ領と定めました。西サモアはその後統治国の変更を経て1962年に独立しましたが、東サモアは現在もアメリカ領サモアの名で同国の統治下に留まり続けています。このように国際的地位や統治形態は異なりますが、東西とも主要民族はポリネシア系サモア人であり、サモア語と英語を公用語とし、住民のほとんどがキリスト教を信仰するなど、多くの共通点もあります。

上記のような経緯で西サモアの領有権を獲得したドイツですが、第一次大戦で敗北したことにより、全ての植民地の放棄を義務付けられました。西サモアもその例外ではなく、1919年に国際連盟の委任統治領としてニュージーランドの施政下に置かれ、第二次大戦後に発足した国際連合もニュージーランド施政のまま信託統治領へと移行させました。地位や統治国の変化はあったものの、サモア人の伝統的な統治機構は温存され、各地を統括する首長は1962年の独立後も国内政治に大きな影響力を持っています。また、アメリカ領サモア(東サモア)との関係は分断前と比べて縮小されているとはいえ、未だ精神的な紐帯は太く根付いており、一部では同地の合併を求める声も聞かれます。しかし1997年に西サモアが独断で国名をサモア独立国と改称したこと(後述)などをめぐり、両者が対立する場面もしばしば見られます。

国旗の原型は信託統治時代の1948年、後に初代共同元首(大首長)となるトゥプア・タマセセ・メアオレとマリエトア・タヌマフィリ2世によって制定されており、独立後もその旗が引き続き国旗として使われています。カントン部には太平洋諸国によく使われている南十字星が配されており、同地域間での連帯意識がうかがえます。作成当時、星の数はニュージーランド国旗に倣って4つでしたが、1949年に5つに変更されました。また、赤、青、白の三色はサモア人の伝統色としてアメリカ領サモアの旗でも使われていますが、特に赤は勇気と忠誠を表す色として尊ばれています。また、青は愛国心と自由、白は純潔の象徴です。

縦横比:1対2


サモア独立国
Mālō Sa'oloto Tuto'atasi o Sāmoa
Independent State of Samoa

Map_of_Samoa.gif

統計データは原則として2016年時点のもの。

[地理]
位置:オセアニア
面積:2842km² (佐賀県より少し大きい)
人口:約20万人
都市人口率:18.8%
首都・最大都市:アピア (サ・英:Apia)
民族:ポリネシア系サモア人92%
   ユーロネシアン(白人とサモア人の混血)7%
   少数のヨーロッパ系白人など。
言語:サモア語と英語が公用語。サモア語は国民のほとんどが母語
   として用いるが、主に口語として話され、政府機関における
   公文書などは英語が優先される。国民の4割前後は両言語を
   併用することができる。
宗教:キリスト教98%
    サモア会衆派キリスト教会32%
    ローマ・カトリック教会19%
    モルモン教15%
    メソディスト派14%
    ペンテコステ派8%
    セヴンズデー・アドヴェンティスト教会4%
    他に少数のバプテスト教会、福音派、聖公会など。
   バハーイー教1%
   ※他国ではキリスト教を名乗る新興宗教、として異端とされ
    ることも多いモルモン教だが、サモアではキリスト教の一
    派として扱われる。

[政治・軍事]
独立:1962年1月1日
国連加盟:1976年12月15日
政治体制:立憲君主制(注1)、議院内閣制
元首:国家元首
   議会による間接選挙制、任期5年、再選制限なし。
政府:内閣
   国家元首が議会最大会派の指導者を首相に任命。
   他の閣僚は首相の指名に基づき、国家元首が任命。
議会:一院制の立法議会
   50議席。47議席は直接選挙制(小選挙区と大選挙区を併用)。
   ただし被選挙(立候補)権は「マタイ」と呼ばれる伝統的な首
   長層に限られる。残る3議席のうち2議席は移民系の住民やユ
   ーロネシアンの代表枠、1議席は女性議員枠。任期5年。
政党制:人権擁護党による一党優位制
    (形式上は多党制)
国政選挙権:21歳以上の国民全て
兵役制度:なし (正規軍なし)
備考:小規模な警察隊と沿岸警備隊を除き、軍事力を持たない。
   国防に関してはニュージーランドが責任を負う。

[経済・エネルギー]
中央銀行:サモア中央銀行
通貨:タラ (tala, WST)
国内総生産(GDP):7億8600万米ドル
1人当たりGDP:4028米ドル
GDP構成比:農林水産業10.4%
      鉱工業23.6%
      サービス業66.0%
労働人口:5.1万人
失業率:不明 (5~10%と推計される)
輸出額:5310万米ドル
輸出品:再輸出品、魚介類、飲料、イモ類、コプラ、野菜
輸出先:豪州38%、ASA27%、NZL13%、米国7%、フィジー3%
輸入額:3億4800万米ドル
輸入品:精製石油、鉄鋼、機械類、肉類、穀物、砂糖、自動車、化学薬品
輸入元:NZL24%、シンガポール15%、中国14%、米国11%、豪州10%
貿易備考:ASAはアメリカ領サモアを、NZLはニュージーランドを指す。
発電量:1億2700万kWh
    (火力64%、水力27%、再生可能エネルギー9%)
電力消費量:1億1800万kWh (1人当たり590kWh)
電力輸出量:0kWh
電力輸入量:0kWh

[通信・その他]
固定電話回線数:7200回線
携帯電話回線数:13万5000回線
国別電話番号:685
ccTLD:.ws
インターネット利用者数:約5.6万人
車両通行:左側通行
平均寿命:74.1歳 (男性71.1歳、女性77.0歳)

[日本との関係]
国交樹立:1973年3月27日
相手公館:大使館 (東京)
駐日相手国人数:69人 (永住者26人)
相手輸出額:90万米ドル
相手輸出品:魚介類が約7割、他に飲料、カカオ豆
日本公館:大使館 (アピア)
在留日本人数:89人 (永住者13人)
日本輸出額:1490万米ドル
日本輸出品:自動車、機械類、プラスチック製品、鉄鋼、精密機器
現行条約:1971年 青年海外協力隊派遣取極
    (国交樹立前だが、国家としては既に相互に承認していた)

(注1)
サモアの国家元首は議会により5年ごとに選出される。この選出規定に着目し、サモアの元首の地位を議院内閣制下の象徴的な大統領に相当するものと見なし、その政体を共和制と記す資料もある(ただし初代元首マリエトア・タヌマフィリ2世だけは終身制で、独立時から2007年5月の死去まで国家元首の地位にあった)。

しかし実際には、元首への選任資格は地方のリーダーとなっている首長の中でもとりわけ有力な4家(マリエトア家、トゥプア・タマセセ家、マタアファ家、トゥイマレアリイファノ家)に限られる。特定の権威ある世襲家系の中から選挙により元首位が決定される国家体制は、中世ヨーロッパの一部で見られたような「選挙王政」に近いものと見なされうる。よってこの当サイトでは、サモアの政治体制を立憲君主制と記している。

サモアの政治体制をどちらと呼ぶにせよ、サモアは首相率いる内閣が議会の信任のもとに統治権を行使し、実質的に政治の実権を握る議院内閣制の国であり、国民による選挙を通じて召集される議会が内閣を選出・信任するため、国家元首の地位や権限は形式的・象徴的なものである。


《国歌「自由の旗」》
制定:1962年
作曲・作詞:サウニ・リガ・クレサ

サモアよ、立ち上がれ! そなたの冠たる旗を掲げよ!
サモアよ、立ち上がれ! そなたの冠たる旗を掲げよ!
翻る旗の星を見よ。
それはサモアのためにイエス(・キリスト)が天に召された証。
おお、サモアよ、自らの力を永久に堅く抱け。
恐れるな。神は我らの創造者にして、我らの自由そのものなり。
サモアよ、立ち上がれ! そなたの冠たる旗を掲げよ!

《国名の由来》
「モアの地」の意。サは地名を表すサモア語の接頭語であり、モアはサモアを含むポリネシア地域で創造神として崇められているタンガロアの息子の名だという。また、ニュージーランドに生息していた巨鳥モア(現在は絶滅)はその化身とされる。

1997年までの国名は西サモア(Western Samoa)。その名の通り、サモア諸島の西部を領有する国であることから。現在でもその名残として、国別ドメインは.ws、通貨タラのコードもWSTとなっているほか、国名変更後も慣例的に西サモアと呼ばれることがある。特に諸島東部を領域とするアメリカ領サモアではこの傾向が顕著で、国名変更の際には「西だけが単独でサモア全土を代表するような国名を名乗ることは、同じサモア人である我々を無視した行為」として抗議している。

旧国名
1961-
1997
 西サモア独立国
(サ)Mālō Sa'oloto Tuto'atasi o Sāmoa i Sisifo
(英)Independent State of Western Samoa

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と2女1男の5人暮らし中。

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