トンガ

トンガ
Tonga (トンガ) (トンガ語、英語)

Flag_of_Tonga.png

トンガは南太平洋のポリネシア地域に浮かぶ大小約170の島々から成る王国です。紀元前4千年頃から既に、この地域には東南アジアからラピタ人という集団が移住し、現在のポリネシア系諸民族の祖先となりましたが、トンガには彼らの遺した痕跡の中でも特に古いものが点在しており、同地域の文化発祥の地と見なされています。その後は10世紀頃より地域全域にその権威を広め、トンガ大首長国と呼ばれる海洋帝国を構築し、14世紀には広大な海を支配する交易国家として全盛期を迎えたものの、15世紀から18世紀にかけて散発した内乱で弱体化。この頃に支配領域もほぼ現在の地域に固定化され、1900年にはイギリスと友好条約を締結して保護国となりました。その後は伝統的な王権と統治機構を残しつつ、1970年の主権回復までイギリスによる間接支配が続いています。独立後のトンガはツポウ家の世襲による王家、および貴族を中心とする寡頭政治が依然として続いているものの、近年は民主化を求める声が盛んとなり、2010年には国会の平民議席をほぼ倍増させる政治制度改革が実施され、国会議員の過半数が平民出身者で占められるようになり、一般国民の不満を吸収するシステム作りが進められています。

現在のトンガは面積・人口共に極めて小さいため、国内市場がたやすく限界をむかえてしまううえ、地理的に大きな陸地から隔絶された弱点もあって貿易拠点にも適さず、経済的には貧しい状態が続いています。しかし1990年代に日本の商社が持ち込んだカボチャが、この地の肥沃な土壌と熱帯性の気候に見事に適合し、日本でカボチャが栽培しにくい冬頃(冬至などで需要が高まる)にちょうど収穫の時期を迎える都合も相まって、日本との貿易が非常に盛んに行われるようになりました。トンガ人自身にはカボチャを食用する習慣が無いという事実も、内需を気にせず栽培した量をそのまま輸出でき、現金に還元できるという利点となって、今ではカボチャが魚介類と並ぶトンガの二大輸出品に成長しています。しかしその一方で、特定の一次産品に過度に依存する産業構造は、トンガ経済のモノカルチャー化を引き起こしているため、トンガ政府は太平洋の美しい砂浜を生かした観光業の振興や、マグロ船など各国の遠洋漁業者からの入漁料収入の更なる拡大政策を通じて、新たな外貨獲得源を模索しています。

トンガの国旗は1862年、現在まで王家の地位を引き継いでいるツポウ家出身者としては初めて国王の座を獲得したジョージ・ツポウ1世の勅命を受け、当時の皇太子とキリスト教メソディスト派教会の牧師により考案されました。ツポウ1世は敬虔なキリスト教徒であり、国旗にもキリスト教の象徴である十字を組み込むよう指示。カントン部の十字はそれを取り入れたものです。また赤は、イエス・キリストが人々を救うために流した血を表しています。正式に国旗となったのは1875年のトンガ初の成文憲法制定時のことですが、この憲法は1890年に制定された大日本帝国憲法(明治憲法)よりも早く制定されており、現存しない旧ハワイ王国(1840年憲法制定)を除けば、トンガは太平洋地域で最も早く立憲国家となりました。これは今でもトンガ人の大きな誇りとなっており、現憲法も1875年憲法に改正を施して使い続けているほどです。

縦横比:1対2


トンガ王国
Pule'anga Fakatu'i 'o Tonga (プレアンガ・ファカトゥイオ・トンガ)
Kingdom of Tonga (キングダム・オブ・トンガ)

Map_of_Tonga.gif

統計データは原則として2015年時点のもの。

[地理]
位置:オセアニア
面積:約747km² (対馬より少し大きい)
人口:約11万人
首都・最大都市:ヌクアロファ (ト・英:Nuku'alofa)
都市人口率:23.7%
主要民族:ポリネシア系トンガ人96%
       ユーロネシアン(ポリネシア系と白人の混血)2%
       ヨーロッパ系白人1%
       東アジア系1%
主要言語:トンガ語と英語が公用語。国民の大半の母語はトンガ語
       だが、書き言葉よりも話し言葉として定着しており、文書
       に起こす必要がある場合(特に公文書)は英語が用いられ
       る場合が多い。
主要宗教:キリスト教99%
        自由ウェズリアン教会(FWC。メソディスト派。国教)36%
        モルモン教18%
        ローマ・カトリック教会15%
        トンガ自由教会(FWCからの分派教会)12%
        他にセブンズデー・アドヴェンティスト教会など。

[政治・軍事]
建国:10世紀中ごろ(トンガ大首長国の成立)
独立:1970年6月4日(外交権の回復。内政権はそれ以前より保持)
国連加盟:1999年9月14日
政治体制:立憲君主制、君主に実権。
元首:国王
    ツポウ家による世襲制、原則として終身制。
政府:内閣
    首相と閣僚は国王が任命する。ただし首相の任命には議会による
    指名、閣僚の任命には首相からの推薦が必要となる。平民か貴族
    かを問わず、議員であれば首相や閣僚への就任が認められる。
議会:一院制の立法議会
    26議席。17議席は平民議員枠で、直接選挙(大選挙区制)により
    選出される。残る9議席は王族や貴族同士の互選により選ばれる
    貴族議員枠。任期4年。
政党制:多党制
国政選挙権:21歳以上の国民全て
兵役制度:志願制
国防費:不明 (500万米ドル前後と推計される)
軍組織:トンガ防衛局
     陸軍120人
     海軍50人
     航空隊50人

[経済・通信・その他]
中央銀行:トンガ国立準備銀行
通貨:パアンガ (Pa'anga, TOP)
国内総生産(GDP):4億3400万米ドル
1人当たりGDP:3945米ドル
GDP構成比:農林水産業19.3%
        鉱工業20.1%
        サービス業60.6%
労働人口:4.1万人
失業率:不明 (5%未満と推計される)
輸出額:3060万米ドル
輸出品:魚介類、野菜(主にカボチャ)、イモ類、ココナッツ製品、香水用植物、果物
輸出先:日本16%、米国15%、フィジー13%、ニュージーランド13%、韓国11%
輸入額:2億6300万米ドル
輸入品:精製石油、肉類、小麦、機械類、自動車、鉄鋼、化学薬品、プラスチック
輸入元:フィジー38%、ニュージーランド21%、中国14%、米国6%、豪州5%
固定電話回線数:1万3000回線
携帯電話回線数:7万回線
国別電話番号:676
ccTLD:.to
インターネット利用者数:約5万人
車両通行:左側通行
平均寿命:76.3歳 (男性74.7歳、女性77.8歳)

[日本との関係]
国交樹立:1970年7月
相手公館:大使館 (東京)
駐日相手国人数:129人 (永住者22人)
相手輸出額:490万米ドル
相手輸出品:野菜(特にカボチャ)が5割強、魚介類が4割、他にココナッツ製品
日本公館:大使館 (ヌクアロファ)
在留日本人数:54人 (永住者2人)
日本輸出額:611万米ドル
日本輸出品:自動車、機械類、プラスチック製品、天幕類(テントを含む)、家具
現行条約:1972年 青年海外協力隊派遣取極


《国歌「トンガ諸島の王の歌」》
制定:1874年
作曲:カール・グスタフス・シュミット
作詞:ウエリンガトニ・ング・ツポウマロヒ王子

おお、全能なる神よ。
我らの上に君臨し、守護せし神よ。
我らは汝の民として、信託せん。
祖国トンガは汝を愛す。
我らの祈りの声を聴きたもう。
感じる。祖国への祝福を。
我らの切なる願いを聞き届けたまえ。
そして我らが王ツポウを護りたまえ。

《国名の由来》
tongaはもともとポリネシア系の言語で「風下」を表す言葉だったが、転じて「南側」という意味を持つようになった。地理上、この地が南太平洋の島の中では比較的大きいサモア諸島の南側に位置するため、この名称が付けられたという。

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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