デンマーク

デンマーク
Danmark (ダンマハク) (デンマーク語)
Denmark (デンマーク) (英語)

Flag_of_Denmark_.png

デンマークはヨーロッパ北部に位置する平原の王国で、いわゆる北欧諸国の中でもとりわけ古い歴史と文化を誇ることで知られます。高緯度に位置する冷涼な気候を持ちながら、ヨーロッパ有数の農業国として有名で、特に酪農品と食肉を中心とした畜産品の数々は世界各国に輸出されています。また、古くから海洋国家としての歴史を刻んだことから造船や海運業も主要産業の1つとなっており、海運業界世界最大手のAPモラー・マースク社の発祥国でもあります。その他にも陶磁器のロイヤル・コペンハーゲン社、玩具のレゴ社といった世界に名だたる企業がデンマークから各国に進出していることに加え、北海油田の恩恵から石油輸出国でもあるなど、層の厚い産業構造はこの国を世界トップクラスの豊かさへと導きました。ちなみに国土は大陸部と島嶼部に分かれていますが、大陸部に領土を持つにもかかわらず首都コペンハーゲンは島嶼部(シェラン島)に位置しています。これは世界でも大変珍しい例で、デンマークの他にはアフリカ中部の赤道ギニア共和国しかありません。また、本土の他にフェロー諸島グリーンランドという2つの海外領土も領有していますが、両地域は共に独自の政府と議会を組織し、本土の統治体制とは異なる高度な自治権を認められているため、デンマークの統計に含まないことが多いようです(下記の統計でも両地域の数値は省いています)。

そんなこの国の歴史は伝承上、8世紀初め頃に成立した北方ゲルマン系デーン人の初期国家を起源とし、数度に渡る王朝の交代や他国との合併を経て、14世紀後半にはカルマル同盟と呼ばれる同君連合のもとでスウェーデンやノルウェーをも支配する地域大国として君臨しました。しかし16世紀に入り、スウェーデンが独立した頃からその勢いには陰りが見られるようになり、国際情勢の変化から1814年にはそのスウェーデンにノルウェーを、1866年に南部のセナユラン地方(現ドイツのシュレスヴィヒ=ホルシュタイン州)をプロイセンに奪われるなど屈辱的な時代が続きました。北欧の覇権国家の夢を断たれる格好となったデンマークは、以後内政の拡充に国家の生き残りをかけ、既存の産業の強化、新興産業の育成、教育の推進、そして民主的な政治制度の構築に力を尽くしていくことになります。第二次大戦中はドイツに占領されたものの、戦後もその政策は変わらず、現在まで知られる高福祉・高負担の富裕国が築き上げられていきました。一方、外交的にはヨーロッパ連合(EU)加盟国でありながら、保守的な国民性からヨーロッパ統合の動きには慎重な動きを見せています。特に単一通貨ユーロの導入には反対する声が大きく、これまで数回実施されたユーロ導入を問う国際投票では、いずれも導入否定派が多数を占めています。これは単独で豊かさを維持できる強い経済、かつて北欧の代表通貨だったクローネへの愛着、そしてドイツやフランスが中核となるヨーロッパ中央銀行(ユーロ圏の経済政策を担う)に通貨管理権を委ねることで、自国が大国の付属地として呑み込まれる可能性への根深い拒否感が関連しているとのこと。

デンマークの国旗はダンネブロ(Dannebrog、赤い布)と呼ばれ、北欧諸国に共通するスカンディナヴィア十字のもととなったとされるほか、世界最古の国旗(ギネスブック公認)とも言われます。赤と十字はいずれもキリスト教の象徴(十字架に張り付けられたイエス・キリストの血)として用いられていますが、このデザインの大本は1219年にエストニア人との戦いで苦戦していた国王ヴァルデマー2世が、神聖ローマ皇帝から下賜されたこの旗を掲げたところ、瞬く間に形勢が逆転し勝利したという故事が由来とされています。しかしこれはあくまで伝説の域を出ない説で、実際に文献でダンネブロが初めて出てくるのは14世紀中頃のこと。長らく慣例的な存在でしたが、1748年にデザインの詳細が正式に定められ、1854年には民間での使用が解禁となり、名実共にデンマークを象徴するシンボルとなりました。ちなみに政府機関や海軍で掲げられる際は、旗のフライ側を直線ではなく燕尾型に変更した独特な形の旗となります。

縦横比:28対37


デンマーク王国
Kongeriget Danmark (コンゲリーエズ・ダンマハク)
Kingdom of Denmark (キングダム・オブ・デンマーク)

Map_of_Denmark.gif

統計データは原則として2013年時点のもの。

[地理]
位置:ヨーロッパ
面積:約4.3万km² (九州の約1.2倍)
人口:約566万人
都市人口率:87.7%
首都・最大都市:コペンハーゲン (デ:København 英:Copenhagen)
主要民族:デンマーク国籍(北方ゲルマン系の白人が大半)90%
       外国籍(西アジア系、アフリカ系、EU諸国民が主)10%
主要言語:デンマーク語が公用語で、ほとんどの国民が母語として使用
       するほか、移民系の住民も公共の場では共通語として話す。
       他に8割半の住民は英語も話すことが出来るほか、南部では
       ドイツ語も通用する。
主要宗教:キリスト教80%
        デンマーク国教会(福音ルター派。国教)77%
        他のプロテスタント諸派(バプテスト派、改革派など)2%
        ローマ・カトリック教会1%
       無宗教11%
       イスラム教4%
       少数のヒンドゥー教、仏教、バハーイー教など。

[政治・軍事]
建国:8世紀頃(諸説あり)
国連加盟:1945年10月24日(原加盟国)
政治体制:立憲君主制、議院内閣制
元首:国王
    グリュックスブルク家による世襲制。
    原則として終身制。
政府:国家評議会(内閣に相当)
    国王が議会最大会派の指導者を首相に任命。
    他の閣僚は首相の指名に基づき、国王が任命。
議会:一院制のフォルケティング(国民議会などと訳される)
    179議席。直接選挙制(比例代表制)。任期4年。
    うち4議席は海外領土(自治領)であるフェロー諸島
    とグリーンランドに2議席ずつ割り当てられている。
政党制:多党制
国政選挙権:18歳以上の国民全て
兵役制度:徴兵制
国防費:41億3000万米ドル
軍組織:王立デンマーク国防軍
     陸軍1万2500人
     海軍3600人
     空軍3600人
     郷土防衛隊5万7000人

[経済・通信・その他]
中央銀行:デンマーク国立銀行
通貨:デンマーク・クローネ (krone, DKK)
国内総生産(GDP):2951億6400万米ドル
1人当たりGDP:5万1965米ドル
GDP構成比:農林水産業1.1%
        鉱工業23.3%
        サービス業75.6%
労働人口:280万人
失業率:4.6%
輸出額:959億7000万米ドル
輸出品:医薬品、機械類、肉類、乳製品、魚介類、精製石油、原油、家具
輸出先:ドイツ18%、スウェーデン12%、米国8%、ノルウェー6%、英国6%
輸入額:850億2000万米ドル
輸入品:機械類、自動車、精製石油、鉄鋼、船舶、衣類、化学薬品、酒類
輸入元:ドイツ20%、スウェーデン12%、オランダ8%、中国7%、ノルウェー6%
固定電話回線数:169万4000回線
携帯電話回線数:726万6000回線
国別電話番号:45
ccTLD:.dk
インターネット利用者数:約548万人
車両通行:右側通行
平均寿命:79.5歳 (男性77.0歳、女性82.0歳)

[日本との関係]
国交樹立:1867年9月4日
相手公館:大使館 (東京)
駐日相手国人数:1090人 (永住者130人、特別永住者3人)
相手輸出額:21億5800万米ドル
相手輸出品:医薬品、肉類、機械類、精密機器、家具、魚介類、乳製品
日本公館:大使館 (コペンハーゲン)
在留日本人数:1610人 (永住者1046人)
日本輸出額:5億1000万米ドル
日本輸出品:機械類、精密機器、航空機、自動車と部品、有機化合物
現行条約:1912年 通商航海条約
       1936年 司法共助取極
       1953年 航空協定
       1956年 査証(ビザ)相互免除取極
       1968年 租税条約
       2007年 ワーキング・ホリデー査証協定


《国歌「愛しき国はここに」》
制定:1835年
作曲:ハンス・クロイア
作詞:アダム・エーレンシュレイヤー

愛しき国はここに。
そこは潮風をまとう東(バルト海)の海岸に、
ブナの木々が広がる地。
丘に、谷に、風が優しく吹き降りる地。
その名は古きデンマーク。
女神フレイヤ(注1)の住まうところ。

《国名の由来》
デンマーク語ではDanmarkと表記される。現地での実際の呼称はダンマハクもしくはダンマークに近いが、日本ではそのままカナ読みしたダンマルクと紹介する文献も多い。デンマークという表記・発音は英語読みに基づくもの。

国名は「デーン人との境界」を意味する。古代この地に住んでいたゲルマン系デーン人(現代デンマーク人の祖先)の民族名に由来し、markは「境界、国境」の意。この領域に入るとデーン人の支配地域である、という意味で名付けられた。

デーンの語源については定かではないものの、古代ヨーロッパ言語で「低地」や「平地」を意味するdhenとする説がある。デンマークの国土はほとんどが平地で、最高点でも標高173mしかない。

(注1)
フレイヤは北欧神話に登場する女神の一柱で、美、愛、豊穣、性をつかさどる地母神。デンマークではゲルマン神話の女神ゲフィヨン(デンマークの守護神)と同一視され、主神オーディンの息子スキヨルドと婚姻を結び、その子孫が現在の王室に繋がったという伝説が残されている。またこの建国伝説によれば、首都コペンハーゲンがあるシェラン島は、彼女の子の一人が姿を変えたものだという。

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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