エクアドル

エクアドル
Ecuador (エクワドール) (スペイン語)
Ikwadur (イクワドゥール) (ケチュア語)
Ecuador (エクアドール) (英語)

Flag_of_Ecuador.png

南アメリカ大陸に位置するエクアドルは、スペイン語で「赤道」を表すその国名の通り、赤道直下に国土があります。さぞ暑い国かと思いきや、国の中央部にアンデス山脈が走る山がちな地形と、沿岸部に寒流が流れることが影響して意外に涼しく、気候面では過ごしやすい国です。ただし、それらの影響を受けない内陸部には、緯度にふさわしい高温多湿な熱帯雨林が広がっていますけどね。また、1832年以来この国が領有している東太平洋上のガラパゴス諸島は、大きな陸地から切り離されている火山島のため生態系が独特で、イギリスの生物学者チャールズ・ダーウィンが進化論を考案する上で大きなヒントを得た場所として知られます。1978年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)は世界遺産の登録を始めましたが、街ごと登録の対象となった首都キトと並んで、ガラパゴス諸島も最初に登録された12件の1つとなっています。

エクアドルの地は16世紀にスペインの植民地となりましたが、苛烈な支配体制に対する不満が高まり、1809年からは独立運動が展開されました。軍を導入して鎮圧に乗り出したスペインですが、解放の父スクレ将軍率いる独立軍を前に敗戦を続け、1822年には遂にエクアドルの独立を承認。解放後のエクアドルは同年のうちに北のヌエバ・グラナダ(現コロンビア)及びベネズエラと共にグラン・コロンビア共和国を結成したものの、共和国の主導権をめぐる内紛から1830年に単独で独立することを決定しました。以後、農業国としてプランテーションで栽培されたバナナ、コーヒー、サトウキビなどを輸出してきましたが、1970年代より本格的な生産が始まった石油がこの国の経済構造を大きく変え、現在は総輸出額の半分近くを石油が占めています。また、周辺海域が好漁場なことから水産業も盛んで、特にエクアドル産の海老は日本でもよく流通しています。甘味があり肉質が柔らかいとして好評とのこと。

そんなエクアドルの国旗は1860年に制定されたもので、かつてグラン・コロンビアを構成していた前述の2ヶ国と同様に黄、青、赤の横三色旗となっています。これはグラン・コロンビア時代の国旗に使われた配色であり、黄は国の富と豊富な天然資源、青は国家の独立および空と海、赤は愛国者とその血潮を表します。中央に置かれた国章には、国鳥であるコンドル、国内最高峰チンボラソ山、山から流れ出るグアヤス川、太陽と黄道、商船などが描かれています。コンドルは力や偉大さの象徴とされ、これらの意匠を国章無しの国旗が囲み、下部にはファスケスと呼ばれる斧が配されています。このファスケスは国家の尊厳を表します。国章の入った旗は正式な場で使われることが多く、民間では国章を省いた旗を使います。また、長らく縦横比1対2の国旗が慣例的に使われてきましたが、2009年にエクアドル政府が国旗の正式な規格を制定し、その中で縦横比は2対3と定められました。

縦横比:2対3

【旧国旗】
Ecuador (1820-1822)
初代国旗は1820年、宗主国スペインに対する蜂起が最大都市グアヤキルで発生した際に定められました。1822年のグラン・コロンビア結成に伴い国旗としては廃止されましたが、グアヤキル州では現在もこの旗を州旗として使っています。

大コロンビア (★See below)
グラン・コロンビア時代の国旗です。この国家は3種の旗を用いましたが、この旗は1822-1830年と、最も長く使用された国旗です。1830年にエクアドルはグラン・コロンビアから分離したものの、この国旗自体は1845年まで用いられました。

Ecuador (1845-1860)
1845年の革命でグラン・コロンビア時代の旗が廃止され、この旗の青が水色で、星の数が3つの旗が制定されました。しかし同年のうちに画像通りの図案となっています。9つの星は、当時のエクアドルを構成した9つの州に由来します。1860年に現国旗に移行。


エクアドル共和国
República del Ecuador (レプブリカ・デル・エクワドール)
Ikwadur Ripuwlika (イクワドゥール・リプウリカ)
Republic of Ecuador (リパブリック・オブ・エクアドール)

Map_of_Ecuador.gif

統計データは原則として2015年時点のもの。

[地理]
位置:南アメリカ
面積:約28.4万km² (日本の約75%)
人口:約1623万人
都市人口率:63.7%
首都:キト (西・英:Quito ケ:Kitu)
最大都市:グアヤキル (西・英:Guayaquil ケ:Wayakil)
主要民族:メスティーソ(白人と先住民の混血)72%
       モントゥビオ(黒人と先住民の混血)7%
       アフリカ系黒人7%
       先住民(インディオ)7%
       ヨーロッパ系白人6%
主要言語:スペイン語が公用語で、国民のほとんどが母語として使用す
       る。他にも多くの先住民系言語が存在し、主に山岳地の先住
       民居住地域で話される。中でもケチュア語は統一的な正書法
       が確立され、学校教育でも教えられるなど、先住民言語の代
       表格と見なされている。
主要宗教:キリスト教85%
        ローマ・カトリック教会74%
        プロテスタント諸派10%
        他に正教会、モルモン教など。
       無宗教8%
       少数のユダヤ教、イスラム教、バハーイー教など。

[政治・軍事]
独立:1830年5月13日
国連加盟:1945年12月21日(原加盟国)
政治体制:共和制、大統領制
元首:大統領
    直接選挙制。任期4年。3選禁止。
政府:内閣(首相職なし)
    閣僚は大統領が任命。
議会:一院制の国民議会
    137議席。直接選挙制(比例代表制)。任期4年。
政党制:多党制
国政選挙権:16歳以上の国民全て
        (18~65歳で識字能力のある者は義務投票)
兵役制度:志願制
国防費:29億5000万米ドル
軍組織:エクアドル軍
     陸軍2万4700人
     海軍9100人
     空軍6400人

[経済・通信・その他]
中央銀行:エクアドル中央銀行 (注1)
通貨:米ドル (dollar, USD, 注1)
国内総生産(GDP):1008億7200万米ドル
1人当たりGDP:6250米ドル
GDP構成比:農林水産業6.1%
        鉱工業34.2%
        サービス業59.7%
労働人口:734万人
失業率:4.8%
輸出額:190億1000万米ドル
輸出品:原油、バナナ、魚介類と加工品、切り花、カカオ豆、金、パーム油、木材
輸出先:米国40%、チリ6%、ペルー5%、ベトナム4%、コロンビア4%
輸入額:206億9000万米ドル
輸入品:機械類、精製石油、石炭、自動車、医薬品、有機化合物、鉄鋼
輸入元:米国27%、中国15%、コロンビア8%、パナマ5%、韓国4%
固定電話回線数:251万3000回線
携帯電話回線数:1288万8000回線
国別電話番号:593
ccTLD:.ec
インターネット利用者数:約706万人
車両通行:右側通行
平均寿命:76.9歳 (男性73.8歳、女性79.9歳)

[日本との関係]
国交樹立:1918年8月26日
相手公館:大使館 (東京)
駐日相手国人数:241人 (永住者98人)
相手輸出額:4億8100万米ドル
相手輸出品:原油、バナナ、野菜、切り花、カカオ豆、魚介類と加工品
日本公館:大使館 (キト)
在留日本人数:363人 (永住者158人)
日本輸出額:6億8700万米ドル
日本輸出品:自動車と部品、機械類、鉄鋼、化学薬品、精密機器
現行条約:1990年 青年海外協力隊派遣取極
       1992年 技術協力協定 (発効は1994年)

(注1)
エクアドルは2000年に独自通貨スクレ(sucre, ECS)を廃止し、米ドルを自国通貨に採用した。この措置により、エクアドル中央銀行は通貨発行権と為替市場を喪失したが、自国内の金融政策の決定については一定の影響力を保持している。


《国歌「万歳、おお祖国よ!」》
制定:1948年 (1865年より事実上の国歌。1948年に法制化)
作曲:アントニオ・ネウマーネ
作詞:フアン・レオン・メラ

おお、祖国よ。我らは千度でも汝を称える。
おお、祖国よ。汝に栄光を! 汝に栄光を!
汝の胸は、汝の胸は、あふれている。
汝の胸は喜びと平和であふれている。
汝の輝かしい顔は、汝の輝かしい顔は、
我々には太陽の光よりも明るく見える。
汝の輝かしい顔は、汝の輝かしい顔は、
我々には太陽の光よりも明るく見える。

この地のはじめの息子たち、
壮麗なピチンチャ(注2)に飾られるにふさわしい彼らは、
汝を女主人として崇め、汝のために血を流した。
それを見た神はその犠牲を受け入れ、
その血は、世界を驚かせる多くの英雄が生まれる芽となった。
そして幾千もの英雄が汝の周りに現れる。
幾千もの英雄が汝の周りに現れる。
幾千もの英雄が汝の周りに現れる。

《国名の由来》
「赤道」を意味するスペイン語の単語がそのまま国名となった。その名の通り、国土は赤道直下に位置する。

旧国名
1830-
1835
 エクアドル国
(西)Estado de Ecuador (エスタード・デ・エクワドール)
(英)State of Ecuador (ステイト・オブ・エクアドール)


(注2)
首都キトの西にある火山の名。1822年にアントニオ・ホセ・デ=スクレ将軍率いる独立軍とスペイン軍の間で「ピチンチャの戦い」が行われ、これに独立軍が勝利した結果、エクアドルの独立が確定した。なお、スクレ将軍はエクアドルのみならず南米のスペイン語圏全体の独立と統一を目指し、「南米解放の父」と称されるシモン・ボリバルの側近軍人であり、2000年までのエクアドル通貨スクレにもその名が採用されている。


★(c) 2007 Shadowxfox CC BY-SA 3.0 2.5 2.0 1.0

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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