フィジー

フィジー
Viti (ヴィティ) (フィジー語)
फ़िजी (フィージー) (ヒンディー語)
Fiji (フィージー) (英語)

Flag_of_Fiji.png

南太平洋のメラネシア地域に位置するフィジーは、2つの主島であるヴィティ・レヴ島とヴァヌア・レヴ島を中心に、約330の島嶼から成る島国です。オーストラリア、ニュージーランド、パプアニューギニアを除けば、極小島が多い太平洋諸国・地域の中では比較的大きな領土を持ち、ある程度まとまった人口と経済規模を持つため、広大な海域を行きかう太平洋物流の補給・集散地となっており、海路や空路を通じて多くの国々と結ばれています。中でも都市圏全域で約20万の人口を抱える首都スヴァは、前述の3ヶ国を除いて、南太平洋では唯一の都市らしい都市であり、各国の大使館(この国に置かれる大使館は、周辺の規模の小さな国を兼轄する場合が多い)や、域内諸国が共同で運営する南太平洋大学の本部並びにメインキャンパス、地域機構である太平洋共同体と太平洋諸島フォーラムの中央事務局などが置かれているほか、豊かな自然と美しい海を生かした観光業が国家最大の産業となっていることも相まって、多くの人々が訪れる国際色豊かな街となっています。

フィジーの歴史は紀元前1300年頃にさかのぼることができ、長い年月の中で島内の地域ごとに権力を確立していった各首長のもとで、漁業を中核としたメラネシア地域の伝統的な営みが長らく続けられてきました。大航海時代に入るとヨーロッパ人の来訪が相次ぎ、キリスト教を布教しながら交易に従事するようになりましたが、やがて時代は帝国主義の時代に移り、各国が原料の供給地を求めて世界各地を植民地化していくようになると、サトウキビの生産に適したフィジーは1874年にイギリスの植民地になり、伝統的な首長層の統治ネットワークは残されつつも、その上位にイギリス人が君臨する間接支配が敷かれるようになりました。1879年からは、当時同じくイギリス領だったインドから、サトウキビのプランテーション農場で働く労働力として多くの人々が流入。土地を脅かされたフィジー人は、権益保護を訴えて民族運動を繰り広げ、第二次大戦後からは独立運動へと発展。この動きは1970年に実を結び、フィジーは英連邦王国(独立後も引き続きイギリス国王を自国の王として戴く国)として独立を達成しました。しかしこの頃には、インド系の数がフィジー人の総数に肉薄しようかというほど増加しており、また商才に富んだインド系が経済の実権を握るようになっていたため、フィジー人の間には多くの不満が蓄積されていきました。これは、1987年の総選挙で成立した内閣がインド系閣僚を多数任命すると爆発し、新政権に反発した軍がクーデターで実権を掌握。共和制への移行を宣言し、フィジー人優位の新憲法を制定しました。その後のフィジーの政情は、民政移管後の新政権がインド系と融和しようとしたり、インド系政党が総選挙で勝利して組閣権を得たりすると、軍がクーデターを起こす、という循環が続き、フィジーの内情をよく知らない国際社会からはその度に非難される憂き目に合っています。一応、2013年に制定された現行憲法では、フィジーに住む全ての人々の平等が謳われ、独立以来存続してきた民族ごとの議席配分を廃止するなど、民族や出自に依らない統一された「フィジー国民」という意識の醸成が図られていますが、今なおフィジー人とインド系の対立は国家最大の懸案事項として、政情を揺さぶる火種となり続けています。

フィジーの国旗は1970年の独立と同時に制定されたもので、度重なる政変や、クーデターによるイギリスとの関係悪化(フィジーは過去に二度、クーデターへの非難に対する報復として英連邦を脱退しています。現在は復帰)によっても一度も変更されることなく、現在まで用いられ続けています。国旗の基本的なデザインは、イギリスの政府専用船旗であるブルー・エンサインを用いたものですが、フィジーの場合は地色が青ではなく、水色となっています。これは島国であるフィジーを囲む太平洋の象徴です。ただ、植民地時代の地域旗は水色ではなく青だったほか、現在も政府機関専用旗として青が使われたバージョンも残っており、混同には注意を要します。フライ側の国章は、イングランドの旗である聖ジョージ十字で分割されており、特産品のサトウキビ(左上)、ココナッツの木(右上)、バナナ(右下)、そして平和の象徴であるオリーブの枝を加えた鳩(左下)が描かれ、これらの意匠の上部に、赤地に黄色い獅子というイギリス王室の紋章が配されています。正式な国章では、この意匠を囲むように2人のフィジー人戦士やタキアと呼ばれる伝統的な船、そしてフィジーの国是が書かれた白い帯が付加されるのですが、国旗に用いる場合は省略されます。

縦横比:1対2


フィジー共和国
Matanitu Tugalala o Viti (マタニトゥ・トゥガララ・オ・ヴィティ)
फ़िजी गणराज्य (フィージー・ガンラージャ)
Republic of Fiji (リパブリック・オブ・フィージー)


Map_of_Fiji.gif

統計データは原則として2015年時点のもの。

[地理]
位置:オセアニア
面積:約1.8万km² (四国とほぼ同じ)
人口:89万人
都市人口率:53.7%
首都・最大都市:スヴァ (フ・英:Suva ヒ:सुवा)
主要民族:メラネシア系フィジー人57%
       インド系38%
       ポリネシア系ロトゥマ人1%
       少数のヨーロッパ系白人、中国系など。
       フィジー人とインド系の混血も少なくない。
主要言語:フィジー語、ヒンディー語、英語の3公用語。フィジー語は
       フィジー人、ヒンディー語はインド系の母語となっているが、
       公的な場では中立的な言語として英語が使用される場合
       が多い。他に保護領のロトゥマ島ではロトゥマ語という独自
       の言語が用いられる。
主要宗教:キリスト教58%
        メソディスト派36%
        ローマ・カトリック教会9%
        ペンテコステ派4%
        セブンズデー・アドヴェンティスト教会3%
        少数の聖公会、福音派、モルモン教など。
       ヒンドゥー教34%
       イスラム教(過半数がスンナ派)7%
       少数のシク教、バハーイー教など。

[政治・軍事]
独立:1970年10月10日
国連加盟:1970年10月13日
政治体制:共和制、議院内閣制。
元首:大統領
    議会が選出。任期3年。3選禁止。
政府:内閣
    大統領が議会最大会派の指導者を首相に任命。
    他の閣僚は首相の指名に基づき、大統領が任命。
議会:一院制の国会
    50議席。直接選挙制(比例代表制)。任期4年。
政党制:多党制
国政選挙権:18歳以上の国民全て
兵役制度:志願制
国防費:5320万米ドル
軍組織:フィジー共和国軍
     歩兵連隊3200人 (陸軍に相当)
     海軍300人

[経済・通信・その他]
中央銀行:フィジー準備銀行
通貨:フィジー・ドル (dollar, FJD)
国内総生産(GDP):45億5600万米ドル
1人当たりGDP:4926米ドル
GDP構成比:農林水産業11.0%
        鉱工業18.4%
        サービス業70.6%
労働人口:35万人
失業率:8.8%
輸出額:9億5700万米ドル
輸出品:飲料水、砂糖、魚介類、衣類、金、木材、再輸出品
輸出先:米国24%、豪州16%、日本6%、ニュージーランド5%、中国5%
輸入額:23億5000万米ドル
輸入品:精製石油、機械類、航空機、自動車、繊維類、乳製品、穀物、鉄鋼
輸入元:シンガポール16%、中国14%、豪州14%、ニュージーランド13%、
     フランス7%
固定電話回線数:7万3000回線
携帯電話回線数:96万6000回線
国別電話番号:679
ccTLD:.fj
インターネット利用者数:約42万人
車両通行:左側通行
平均寿命:72.8歳 (男性70.0歳、女性75.5歳)

[日本との関係]
国交樹立:1970年10月
相手公館:大使館 (東京)
駐日相手国人数:251人 (永住者39人)
相手輸出額:5810万米ドル
相手輸出品:木材が5割、魚介類が4割、他に飲料水
日本公館:大使館 (スヴァ)
在留日本人数:464人 (永住者20人)
日本輸出額:9590万米ドル
日本輸出品:自動車と部品、機械類、セメント、有機化合物、ゴム製品
現行条約:1962年 租税条約 (英国領時代の条約を継承)
       1980年 航空協定
       1982年 青年海外協力隊派遣取極


《国名の由来》
首都スヴァを抱える国内最大の島ヴィティ・レヴ島のヴィティがそのまま国名として採用された。ヴィティはポリネシア系の言葉で「日が昇る方」、つまり「東」を意味する。フィジーはそれが英語に転化した読み方。ちなみにこれはフランス領ポリネシアに属するTahiti(タヒチ)のhitiと同じ語源である。

旧国名
1970-
1987
 フィジー自治国
(フ)資料なし
(ヒ)資料なし
(英)Dominion of Fiji (ドミニオン・オブ・フィージー)
1987-
1998
 フィジー共和国
(フ)Matanitu Tugalala o Viti
(ヒ)फ़िजी गणराज्य
(英)Republic of Fiji
1998-
2011
 フィジー諸島共和国
(フ)Matanitu Tu-Vaka-i-koya ko Viti
  (マタニトゥ・トゥヴァカイコヤ・コ・ヴィティ)
(ヒ)फ़िजी द्वीप समूह गणराज्य
  (フィージー・ドゥウィプサムー・ガンラージャ)

(英)Republic of the Fiji Islands
  (リパブリック・オブ・ザ・フィージー・アイランズ)

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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