モルドバ

モルドバ
Moldova (ルーマニア語・英語)

Flag_of_Moldova.png

モルドバはかつてソ連を構成していた共和国の1つで、1991年に独立を達成しました。この地は中世以来ルーマニア人の版図でありながら各国で領有権が争われ、何度も宗主国が変わってきた経緯から、モルドバ国民の中にはルーマニアとの再統合を求める声も根強く、国旗もルーマニアの三色旗に国章を付加したデザインが使われています。公用語のモルドバ語も、ルーマニア語の方言ですしね。

独立に伴い制定された国旗は、ルーマニアとの結びつきを強調するため、同国国旗と同じ青、黄、赤(過去・現在・未来を象徴)を使用しています。中央の国章は、原牛と呼ばれるオーロックスを描いたかつてのモルダビア公国の紋章と、鷲を使ったワラキア公国(19世紀、両国の統合によりルーマニア成立)の紋章を組み合わせたものです。

民間では中央の国章を省略する場合が多く、ルーマニア国旗と見分けるのはなかなか難しくなります。縦横比は一応1対2とされていますが、しばしばルーマニア国旗と同じ2対3の旗が使用されるため、見分けられるケースは限られてきます。それだけモルドバ国民がルーマニアに抱く一体感が強いということでしょう。

縦横比:1対2

【旧国旗】
Moldavian_SSR.png
ソ連を構成していた15共和国の1つ、モルダビア・ソビエト社会主義共和国の国旗です。1952年から1991年まで用いられました。ソ連時代の各共和国の国旗はソ連国旗にそれぞれの意匠を盛り込んだものでしたが、緑の帯の意味は不明です。ちなみに国名は、独立直前の1990年にモルダビアからモルドバに改められました。

モルドバは独立後5年間、初代大統領ミルチャ・スネグルのもとでルーマニアとの統合を唱えたため、国内のロシア系住民が反発。ウクライナとの国境に近いドニエストル川沿岸部を未承認国家沿ドニエストル共和国として独立させ、ソ連時代のモルダビア国旗をほぼ踏襲して使い続けています。


モルドバ共和国
Republica Moldova
Republic of Moldova


Map_of_Moldova.gif

統計データは原則として2013年時点のもの。面積以外の数値は独立状態にある沿ドニエストルを除く。

[地理]
位置:ヨーロッパ
面積:約3.4万km² (九州の約92%)
人口:349万人
首都・最大都市:キシナウ (Chişinău)
主要民族:ルーマニア系モルドバ人70%
       ウクライナ人6%
       ガガウズ人4%
       ロシア人2%
       ブルガリア人2%
       少数のルーマニア人、ロマ人など。
主要言語:ルーマニア語(注1)が公用語で、国民の大半を占めるモルドバ
       人、および少数民族のルーマニア人の母語として使用される。
       南部のガガウズ自治区(ガガウジア)ではガガウズ語も地域の
       公用語に指定されている。他にロシア語など。
主要宗教:キリスト教(正教会がほとんど)94%
       無宗教1%
       少数のイスラム教、ユダヤ教、バハーイー教など。

[政治・軍事]
独立:1991年8月27日
国連加盟:1992年3月2日
政治体制:共和制、半大統領制
元首:大統領
    議会が選出。任期5年。3選禁止。
政府:内閣
    首相と閣僚は議会の指名に基づき、大統領が任命。
議会:一院制の国会
    101議席。直接選挙制(比例代表制)。任期4年。
政党制:多党制
国政選挙権:18歳以上の国民全て
兵役制度:徴兵制
国防費:1900万米ドル (2012年)
軍組織:モルドバ共和国軍
     陸軍3300人
     空軍・防空軍1000人

[経済・その他]
中央銀行:モルドバ国立銀行
通貨:モルドバ・レウ (leu, MDL 複数形はレイ lei)
国内総生産(GDP):79億3500万米ドル
1人当たりGDP:2239米ドル
GDP構成比:農林水産業13.8%
        鉱工業19.9%
        サービス業66.2%
労働人口:121万人
失業率:5.8%
輸出額:23億9900万米ドル
輸出品:ワイン、油料種子(ナッツ類とひまわりの種)、繊維製品、野菜
輸出先:ロシア27%、ルーマニア16%、イタリア8%、ウクライナ6%、トルコ4%
輸入額:54億9300万米ドル
輸入品:石油製品、天然ガス、機械類、自動車、医薬品、葉タバコ、鉄鋼
輸入元:ロシア13%、ルーマニア13%、ウクライナ12%、中国8%、ドイツ7%
ccTLD:.md
インターネット利用者数:159万人 (2012年)
車両通行:右側通行
国別電話番号:373

(注1)
1940年のソ連への併合時、本来ルーマニアの版図だったこの地域で話されたルーマニア語ベッサラビア方言は、分離を正当化するという政治的な動機に基づいて「モルドバ語」という独自言語と規定され、ルーマニア語との差別化が図られた。1991年にソ連から独立した後も、国家の公用語の名称はモルドバ語と表記され続けたが、2013年末に憲法裁判所は言語名を「ルーマニア語」とすることを決定した。


《国名の由来》
ソ連時代はモルダビア(モルダヴィア)を名乗っていたが、独立に際してモルドバに改称された。中世、ルーマニア北東部からこの地にかけて存在したモルダヴィア公国に由来し、モルドバはそのルーマニア語及びモルドバ語による読み方。

国名はルーマニア東部に流れるモルドバ川の名に由来。モルドバとはスラヴ系言語で「黒い」を意味するmol(モル)と「川」を意味するdonav(ドナフ)の合成語とされる。だが一説には古代ゴート語でモルは「ゴミ」や「泥」を表すとも言われており、定かではない。

旧国名
1940-
1990
 モルダビア・ソビエト社会主義共和国
(モ)Republica Sovietică Socialistă  
   Moldovenească
(英)Moldavian Soviet Socialist Republic
1990-
1991
 モルドバ・ソビエト社会主義共和国
(モ)Republicii Sovietice Socialiste Moldova
(英)Soviet Socialist Republic of Mondova



【おまけ:ガガウズ自治区
Avtonom Territorial Bölümlüü Gagauz Yeri (ガガウズ語)
Unitatea teritorială autonomă Găgăuzia (モルドバ語)
Автономное территориальное образование Гагаузия (ロシア語)
Autonomous Territorial Unit of Gagauzia (英語)
Gagauzia.png   Map_of_Gagauzia_.gif

モルドバの南部、ウクライナとの国境沿いにはガガウズ自治区(ガガウズ・イェリ)と呼ばれる自治区が点在し、モルドバの他の県よりも大きな自治権を行使しています。この地にはルーマニア系モルドバ人とは別のトルコ系ガガウズ人が住んでおり、ソ連崩壊後はモルドバからの独立を主張していましたが、1994年に自治権付与で合意し、モルドバに留まっています。

ガガウズの旗は1995年に正式に制定されており、青はトルコ系民族の伝統色であると同時に空、希望、忠誠を、白は他民族との共存を、赤は自立を求めて戦ったガガウズ人の血を表します。カントン部に置かれた3つの星は、ガガウズ人の過去、現在、未来を象徴します。

人口:16万人
言語:ガガウズ語、モルドバ語、ロシア語の3公用語
区都:コムラト (Comrat)
通貨:モルドバ・レウ (leu, MDL 複数形はレイ lei)

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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