マダガスカル

マダガスカル
Madagasikara (マダガスカル語)
Madagascar (フランス語・英語)

Flag_of_Madagascar.png

アフリカ大陸の南東、インド洋に浮かぶマダガスカル島は、マダガスカル共和国という名で1つの独立主権国家を形成しています。日本の約1.6倍という広大な面積を持つこの島は、グリーンランド、ニューギニア、ボルネオ(カリマンタン)に次いで世界で4番目に大きな島として知られ、大陸形成期には現在のアフリカと南アジアに挟まれた陸塊だったことから、島となってからも双方の特徴を持った独特な地質的・生物的風土が残っており、島に生きる生物種の90%以上が、この島でしか見られない特異な進化を遂げた固有種であるなど、珍しい自然環境が世界各地の研究者の注目を集めています。また、民族構成もアフリカとしては異例なマレー系民族を主体とする国で、紀元前2世紀頃から紀元後5世紀頃にかけて段階的に、遥か東の東南アジアからインド洋を渡ってやってきたマレー系の集団が、現在のマダガスカル国民の祖先になったとされます。故に住民の肌色も、黒人というよりは褐色に近く、移住後に多くの黒人諸民族との血統・言語上の接触があったにも関わらず、マダガスカル語はマレー語(特にボルネオ島方言)と語彙上の近似性が高い言語と認定されるなど、アフリカ諸国の中では極めて異質な存在として認識されています。

マダガスカルの歴史について確固たる資料は少なく、移住期を終えて土着化したマレー系集団が9世紀頃にアラブ人と接触する前のことは詳しくは解明されていません。ただ、この頃にアラブ商人が労働奴隷として東アフリカからこの島に黒人を移入させており、支配層であるマレー系はやがて黒人と混血しながら、現在の各民族を形成していったといいます。その後は島の各地に小国が乱立するようになっていたものの、16世紀に中央高原地帯で建国されたメリナ王国が徐々に勢力を増し、周辺諸国を次々と併呑。ヨーロッパ人との接触による先進技術の導入を経て、18世紀末には島をほぼ統一しました。しかし、19世紀になると国内が親欧派と反欧派に分かれ、内紛により国力が弱体化した隙を突かれる形で、1890年にフランスがメリナ王国の保護国化を認めさせます。その後も王国は形式的に存続しましたが、島の支配を強化したいフランスは1895年には遂に王宮を占拠、翌年にはマダガスカル島全土の植民地化を宣言し、メリナ王国最後の国王ラナヴァルナ3世を流刑に処した上で、本格的な直轄統治を開始することとなりました。植民地時代のマダガスカルは主に香料の生産地として原料供給の役割を担いましたが、フランスによる苛烈な搾取体制は、かつて一大王国を築いた歴史を持つ誇り高い現地人の反発を招き、1947年の大規模暴動の頃から急速に独立運動が過熱。第二次大戦で国力を大幅に減衰させていたフランスにこれを押しとどめる力は無く、段階的に現地人に権限が委譲されていき、1958年には自治国「マダガスカル共和国」の成立が実現。その2年後の1960年に共和国は遂に正式な独立を達成しました。

マダガスカルの国旗は1958年の自治国成立の際に制定され、独立後も数度の政変を経て、そのまま現在まで用いられ続けています。白と赤はフランスによる植民地化以前にこの地を支配していた旧メリナ王国の象徴であると同時に、メリナ族が遠い東南アジアのマレー系民族の系列であることを表します(マレーシアやインドネシアなど、多くのマレー系国家は国旗に赤と白を用いています)。緑は東部に住むベツィミサラカ族(マレー系と黒人の混血民族)のシンボルであり、以上の三色で、マダガスカルの中でもとりわけ人口の多い二つの民族が象徴されています。また同時に、赤はマダガスカルの国家としての主権と愛国心、緑は希望、白は自由と純潔を表す色と解釈される場合もあります。

縦横比:2対3


マダガスカル共和国
Repoblikan'i Madagasikara
République de Madagascar
Republic of Madagascar


Map_of_Madagascar.gif

統計データは原則として2015年時点のもの。

[地理]
位置:アフリカ
面積:約58.7万km² (日本のおよそ1.6倍)
人口:2424万人
都市人口率:35.1%
首都・最大都市:アンタナナリヴォ (Antananarivo, 単にタナとも)
主要民族:マレー系諸民族が大半で、中でもメリナ族とベツィレオ族が二
       大民族となっている。他に東部ではアフリカ系黒人、もしくはマ
       レー系と黒人の混血が多く、ベツィミサラカ族がその代表格で
       ある。総民族数は約20。少数の白人(ほとんどがフランス人)と
       インド系も主に都市部に居住している。
主要言語:マダガスカル語とフランス語が公用語。マダガスカル語は国民
       のほとんどが母語として使用する筆頭言語で、東のメリナ方言
       と西のサカラヴァ方言に大別される。標準語は人口の7割が話
       すメリナ方言を軸に整備されている。フランス語は政府機関や
       教育、報道、ビジネスなど公共性の高い分野ではよく使われる
       が、一般国民はあまり用いず、都市部から離れるほど通用度
       が低下する傾向がある。
主要宗教:伝統宗教(各部族古来の精霊信仰)52%
       キリスト教41%
        ローマ・カトリック教会21%
        プロテスタント諸派20%
       イスラム教7%
        スンナ派6%以上

[政治・軍事]
独立:1958年10月14日(自治国)、1960年6月26日(完全独立)
国連加盟:1960年9月20日
政治体制:共和制、半大統領制
元首:大統領
    直接選挙制。任期5年。3選禁止。
政府:閣僚評議会(内閣に相当)
    首相は下院が選出し、大統領が任命。
    他の閣僚は首相が任命。
議会:一院制の国会
    ●元老院(上院)
     33議席。22議席は国家を構成する22県の議会が1名ずつ選出。
     残る11議席は大統領が任命。任期5年。
    ●国民議会(下院)
     151議席。直接選挙制(小選挙区と大選挙区を併用)。任期4年。
政党制:多党制
国政選挙権:18歳以上の国民全て
兵役制度:志願制
国防費:6900万米ドル
軍組織:人民防衛軍
     陸軍1万2500人
     海軍500人
     空軍500人
     国家憲兵隊8100人

[経済・通信・その他]
中央銀行:マダガスカル中央銀行
通貨:アリアリ (ariary, MGA)
国内総生産(GDP):105億9300万米ドル
1人当たりGDP:412米ドル
GDP構成比:農林水産業24.8%
        鉱工業16.3%
        サービス業58.9%
労働人口:1298万人
失業率:不明 (3~5%前後と推計される)
輸出額:22億6600万米ドル
輸出品:香料(クローブ、バニラ)、ニッケル製品、鉱石(チタン、コバルト)、衣類、魚介類
輸出先:フランス15%、米国12%、中国7%、南アフリカ6%、日本5%
輸入額:27億1700万米ドル
輸入品:石油製品、繊維原料、機械類、食料品、自動車、医薬品、鉄鋼
輸入元:中国25%、フランス10%、バーレーン6%、インド5%、クウェート5%
固定電話回線数:25万3000回線
携帯電話回線数:1115万2000回線
国別電話番号:261
ccTLD:.mg
インターネット利用者数:107万人
車両通行:右側通行
平均寿命:65.9歳 (男性64.4歳、女性67.4歳)

[日本との関係]
国交樹立:1960年7月5日
相手公館:大使館 (東京)
駐日相手国人数:116人 (永住者18人)
日本公館:大使館 (アンタナナリヴォ)
在留日本人数:94人 (永住者5人)
現行条約:1963年 貿易取極
       2000年 青年海外協力隊派遣取極
       2003年 技術協力協定


《国歌「おお、愛すべき祖先の地」》
制定:1959年
作曲:ノルベール・ラハリソア
作詞:パストゥール・ラハジャソン

おお、愛すべき祖先の地よ!
おお、麗しきマダガスカルよ!
我らが愛は決して朽ちず、
永遠の忠誠を捧げようぞ!

創造主よ、祝福し給え。
我らが祖先の島を。
繁栄と歓(よろこ)びで、我らに真なる幸福を。

《国名の由来》
マダガスカル語ではMadagasikara(マダガシカラ)と表記される。1992年までは形容詞のMalagasy(マラガシー)と呼ばれることも多かった。この言葉の由来ははっきりしていないが、マレー語で「山の人々」を意味する旧称マラガシーが転訛したとする説、マレー系民族の本拠地である東南アジアとは地理的に隔絶していることから、古マレー語で「地球の果て」を意味するという説などが提唱されている。

フランス語・英語名のMadagascar(マダガスカール)は、イタリア人の商人マルコ・ポーロがこの島の名を自身の書物に記す際、現在のソマリアの首都モガディシオ(モガディシュ)と間違えて記入したことに由来する名称。

旧国名
1958-
1975
 マダガスカル共和国
(マ)Repoblika Malagasy
(仏)République malgache
(英)Malagasy Republic
1975-
1992
 マダガスカル民主共和国
(マ)Repoblika Demokratika Malagasy
(仏)République démocratique malgache
(英)Malagasy Democratic Republic
    (Democratic Republic of Madagascar)

コメント

非公開コメント

プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

ツイッターやってます。基本的に更新情報はここでつぶやいてます。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

外部リンク
QRコード
QRコード
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
Flag counter