レバノン

レバノン
لُبْنَان (アラビア語)
Liban (フランス語)
Lebanon (英語)

Flag_of_Lebanon.png

中東諸国の中でもとりわけ複雑な宗教・宗派構成を持つレバノンは、1943年にフランスから独立しました。宗教・宗派間の微妙なバランスの上に成り立つ国であり、モザイク国家と呼ばれています。かつて均衡が保たれていた頃は中東屈指の金融立国として知られ、首都ベイルートは国際金融センターとして大いに潤っていました。

しかし1975年には遂にこれまでのバランス関係が崩壊。そこから周辺諸国も巻き込んだ内戦により国土は荒廃してしまいました。内戦中に中東の金融センターの地位がバーレーンに移ったことで主要産業を失い、内戦終結後の現在も政情不安が続くなど、復興への道程は険しいものとなっています。

国旗は独立に伴い制定されたもので、赤は独立のために流された血と愛国心、白は白は純潔と平和を表します。中央に緑のシルエットで描かれているのは旧約聖書にも登場するレバノン杉で、高潔と不滅の象徴です。長らくレバノンの特産品とされてきましたが、乱獲と戦乱により絶滅の危機に瀕しています。

縦横比:2対3

【旧国旗】
Former_flag_of_Lebanon.png (★See below)
1943年の独立から1990年代初めまで、中央のレバノン杉はリアルに彩色されていました。現在の緑のシルエットに変更されたのは、絶滅寸前のレバノン杉の現状を考慮し、このままではレバノンの象徴が無くなってしまう危機感を示すためとされています。


レバノン共和国
اَلْجُمْهُورِيَّة اَللُّبْنَانِيَّة
République libanaise
Republic of Lebanon


Map_of_Lebanon.gif

統計データは原則として2013年時点のもの。

[地理]
位置:アジア
面積:約1.0万km² (岐阜県より少し小さい)
人口:約482万人
首都・最大都市:ベイルート (Beirut)
主要民族:アラブ人94%
       アルメニア人5%
       少数のクルド人など。
主要言語:アラビア語が公用語で、国民のほとんどが母語として用いる。
       他に憲法ではフランス語も必要に応じて政府機関で使用する
       ことが認められており、実質的には公用語に準じた扱いを受け
       ている(国民の過半数がフランス語も使用可能)。少数言語とし
       てアルメニア語など。
主要宗教:イスラム教(スンナ派とシーア派が半々)54%
       キリスト教(マロン派が主。他に正教会、カトリックなど)41%
       ドゥルーズ派(注1)5%

[政治・軍事]
独立:1926年5月23日(自治国)、1943年11月22日(完全独立)
国連加盟:1945年10月24日(原加盟国)
政治体制:共和制、議院内閣制
元首:大統領
    議会が選出。任期6年。連続しての再選は禁止。
    マロン派キリスト教徒の中から選出される。
政府:内閣
    大統領が議会と協議した上で、スンナ派イスラム教徒議員
    の中から首相を任命。他の閣僚は大統領との協議に基づき
    首相が任命するが、議会の承認が必要。
議会:一院制の国民議会
    128議席。直接選挙制(大選挙区制)。任期4年。議席は宗派
    ごとに配分されるが、議長職はシーア派イスラム教徒議員に
    与えられる。
政党制:多党制。小党乱立の傾向が強い。
国政選挙権:21歳以上の国民全て
兵役制度:志願制
国防費:12億米ドル (2012年)
軍組織:レバノン軍
     陸軍5万7000人
     海軍1800人
     空軍1600人

[経済・その他]
中央銀行:レバノン銀行
通貨:レバノン・ポンド (pound, LBP)
国内総生産(GDP):450億1900万米ドル
1人当たりGDP:1万77米ドル
GDP構成比:農林水産業4.6%
        鉱工業20.0%
        サービス業75.4%
労働人口:不明 (150~200万人前後と推計される)
失業率:不明 (10%前後と推計される)
輸出額:58億2600万米ドル
輸出品:宝石と貴金属、金属くず(銅と鉄が大半)、野菜と果物、再輸出品
輸出先:南アフリカ18%、スイス15%、サウジアラビア8%、UAE7%、シリア6%
輸入額:209億7000万米ドル
輸入品:石油製品、鉄鋼、金、自動車、穀物と食料品、医薬品、機械類
輸入元:米国11%、イタリア8%、中国8%、フランス7%、ドイツ5%
ccTLD:.lb
インターネット利用者数:約254万人 (2012年)
車両通行:右側通行
国別電話番号:961

(注1)
ドゥルーズ派は、シーア派系のイスマイル派から11世紀頃に分かれたイスラム教の一派だが、『クルアーン(コーラン)』とは異なる独自の聖典を持つこと、メッカを聖地と見なさず巡礼もしないこと、断食が義務化されておらずほとんど行う者がいないなど、一般的なイスラム教の教義からの逸脱が目立つため、大多数のイスラム教徒からは異端視され、イスラム共同体(ウンマ)の一員とは認められていない。そのため統計上もイスラム教徒には含まれず、独自のカテゴリが設けられている。


《国名の由来》
アラビア語ではلُبْنَان(ルブナーン)、フランス語ではLiban(リバン)と表記される。日本語表記のレバノンは英語名に基づく。レバノンの国土は全体的に山がちで、東西それぞれに山脈が走り、その山々に降り積もった雪を見た古代アラム人が、「白い」を意味するlaban(ラバン)と呼んだことに由来する。

英語の公式国名はRepublic of LebanonLebanese Republicという二通りの表記が混在しているが、レバノン政府は前者を公式な表記として採用している。後者は公用語であるアラビア語とフランス語による表記を直訳したもの。


★(c) 2008 Rainman CC BY-SA 3.0 外枠付加

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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