カルムイク

カルムイク (カルムイキア)
Хальмг Таңһч (カルムイク語)
Калмыкия (ロシア語)
Kalmykia (英語)

Kalmykia.png

ロシア南西部、カスピ海に面したカルムイク共和国は、モンゴル系オイラト族に属するカルムイク人による自治区画です。地理的にはロシアのヨーロッパ部分に含まれ、共和国の総人口の過半数を占めるカルムイク人はモンゴル人と同じくチベット仏教を信仰することから、「ヨーロッパ唯一の仏教国」の異名を持ちます。今でも共和国の各地には東洋と同様の仏教寺院が置かれ、チベットとの交流を盛んに行い、国のシンボルを仏教で尊ばれる蓮にするなど、ロシアの共和国の中でもとりわけ独自の文化が色濃く残されています。2004年にはチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマもこの共和国を訪れました。

また、この国を語る上で外せないのがキルサン・イリュムジーノフという人物。この方はロシア有数のチェス愛好家かつ大富豪として知られ、1993年にはカルムイク共和国初代大統領に就任しましたが、1995年からは国際チェス連盟(FIDE)の会長も兼務していました。1998年の第33回チェス・オリンピックを首都エリスタで開催し、同市近郊にチェスの国際大会専用のホテルを併設した巨大施設「チェス・シティ」を建設するなど、チェスの振興と発展に情熱を傾けてきた人物です。そのためカルムイク共和国は「チェスの聖地」と呼ばれているとか。ちなみに彼自身は2010年に共和国大統領を辞任し、今ではFIDE会長としての職務に専念しています。

カルムイク共和国の国旗は1993年に制定されたもので、太陽や人民、仏教信仰を表す黄の地色に、空、永遠、不変性を意味する水色と、純粋さ、精神の再生、そして幸福を象徴する蓮の花をかたどった紋章が配されています。この蓮の花びらは上部5枚と下部4枚で構成され、上部は世界の主要5大陸を、下部は東西南北を意味し、全体でカルムイク人が世界の全ての民族と友好・協力関係を築く決意を表しています。蓮は伝統的に仏教的原則を正しく実行する上での智恵や、他者への慈悲の心を示す尊い花でもあり、カルムイク共和国以外の仏教国でもとりわけ大切な存在として扱われています。

縦横比:1対2

【旧国旗】
Kalmykia_(1992-1993).png

ソ連崩壊後の1992年、それまで自治共和国だったこの地がロシアを構成する共和国の1つに昇格したのに伴い制定された初代国旗です。現国旗と同じく黄を基調とした旗ですが、上部に青、下部に赤の帯が配され、中央には現在の蓮の意匠と異なる紋章がありました。

ロシア革命後の共産主義政権に反発し、南ロシアに一時的ながら地方政権を打ち立てたコサック兵がこの配色の旗を使っており、当時その勢力下にあったカルムイク人も共和国成立に伴いそれをモチーフにした旗を制定したとのこと。青はコサック兵、黄はカルムイク人、赤はその他の遊牧民を象徴します。中央の紋章にある模様は、ロシアの支配下に入り現在のキリル文字を受け入れるまで、オイラト族(カルムイク人もその中の一派)が使っていたトドと呼ばれる独自の文字を図案化したものであり、「カルムイク」と書かれています。


カルムイク共和国
Хальмг Таңһч
Республика Калмыкия
Republic of Kalmykia


Kalmykia-location.png

連邦管区:南部連邦管区
面積:約7.6万km² (ロシア全土の約0.45%)
人口:約29万人 (2010年推計)
首都・最大都市:エリスタ (Elista)
主要言語:カルムイク語とロシア語が公用語

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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