コスタリカ

コスタリカ
Costa Rica (コスタ・リーカ) (スペイン語・英語)

Flag_of_Costa_Rica.png

コスタリカは南北アメリカ大陸の接合部を成す中米地域にある国です。他の中米諸国と同様、16世紀よりスペインの植民地支配を受けてきましたが、1821年にメキシコ帝国が成立すると一旦その一部となり、1823年には帝政崩壊を機にグアテマラエルサルバドルホンジュラスニカラグアと共に中米連邦を樹立しました。しかし連邦の政治は主導権争いのため不安定で、特に自由主義の風潮が強いエルサルバドルと、保守主義者の牙城であったグアテマラの対立は激しく、連邦は騒乱状態に陥ります。結局、こうした状況に嫌気がさしたホンジュラスが1838年に連邦からの分離を宣言すると、他の構成国もそれにならって次々と連邦から独立。コスタリカも同年中に単独で独立しました。その後のコスタリカは元来の自由主義的な風潮と、中米諸国では珍しく定着した民主的な政治体制のもとで国民社会を形成してきましたが、1948年に大統領選をめぐって軍がクーデターを起こし、激しい内戦が勃発。コスタリカ史上最大となるこの騒乱は国家全体に暗い影を落とし、その反省として翌1949年に国軍を廃止。それまで国防費として割り当てられていた予算を教育費に回し、同時に周辺諸国で絶えなかった紛争を停戦に導くため、積極的に仲介に入る平和路線に転換しています。現在でもこの方針は歴代政権共通の施策として受け継がれており、国際社会もその功績を高く評価。1980年に国連平和大学が首都サンホセの近郊に設立されたほか、1987年には当時のオスカル・アリアス大統領がノーベル平和賞を受賞しています。もっとも、治安維持のために最低限の憲兵隊や保安部隊は残しており、更に戦時には徴兵制の復活と再軍備が認められていることは留意すべきでしょう。

第二次大戦後の冷戦構造の中で、中米諸国が内乱と紛争、そして北の大国アメリカからの圧迫に苦しむ中、コスタリカは穏健な親米路線のもとで教育の振興と国家建設を着々と進めてきました。もともとバナナやコーヒーのプランテーションが広がる貧しい農業国だったものの、安定的な政局と高度な教育水準を誇る労働力のおかげで外資が積極的に進出するようになり、1960年代からは工業化も進展。輸出品目の拡大で活気付くと同時に、国土の1/4が保護区とされるほどの豊かな自然と、比較的良好な治安を誇るコスタリカを訪れる外国人観光客も増加し、産業の多角化が進みました。いわゆるエコ・ツアーの発祥地もこの国です。1998年にはアメリカのIT大手会社インテルが中米で唯一となる生産拠点を構え、現在は先端産業に欠かせないマイクロチップなどの精密機器が最大の輸出品にまで成長しました。幸い、IT産業に必須である綺麗な水資源も豊富に抱えていますしね。

かつての中米連邦の国旗が青と白を使っていたことから、その名残として連邦を構成していた5ヶ国もこの二色を国旗に採り入れています。青はカリブ海と太平洋、白は国土と平和を表します。一方、コスタリカ国旗には他の旧中米連邦諸国には見られない赤も地色として採用されていますが、これは1848年にフランスで起こった2月革命に共鳴して付け加えられたもので、これにより青、白、赤のフランス国旗と同じ配色になりました。この赤は自由のために流された血および情熱を表すとされます。ホイスト側に置かれた国章には、コスタリカを構成する7州を表す7つの星、コスタリカの主要な3つの山脈、カリブ海と太平洋を表す2つのガレオン船などが描かれています。しかしこの国章入りの正式な国旗は、政府機関や公的なイベントといった場でしか掲揚が認められていません。そのため民間部門や私的な使用では国章を省いた旗で代用します。

縦横比:3対5

【旧国旗】
CRC 1
1838年に中央アメリカ連邦は解体。コスタリカも他の構成国と同様、単独で独立しました。この旗は1842年に制定されましたが、当時はまだ現在のような赤帯は入っておらず、他の中央アメリカ諸国と似た旗でした。中央の国章にはスペイン語で「自由の国コスタリカ」と書かれています。1848年変更。

CRC 2
1848年、フランスでいわゆる二月革命が勃発。これに共鳴したコスタリカは、中央に赤い帯を付け足しました。また国章も、現在使われているものに極めて近いデザインとなっています。1906年、中央にある国章をホイスト側に移し、現在の国旗に移行しました。


コスタリカ共和国
República de Costa Rica (レプブリカ・デ・コスタ・リーカ)
Republic of Costa Rica (リパブリック・オブ・コスタ・リーカ)

Map_of_Costa_Rica.gif

統計データは原則として2015年時点のもの。

[地理]
位置:北アメリカ (大陸部)
面積:約5.1万km² (九州の約1.4倍)
人口:約487万人
都市人口率:76.8%
首都・最大都市:サンホセ (西:San José 英:San Jose)
主要民族:ヨーロッパ系白人83% (注1)
       ムラート(白人と黒人の混血)7%
       先住民(インディオ)2%
       アフリカ系黒人1%
主要言語:スペイン語が公用語で、ほとんどの国民が母語としている。
       他に先住民系諸言語も一部で用いられるほか、カリブ海の
       沿岸部にある黒人居住地域では英語、もしくは英語をベー
       スとしたクレオール言語も話される。
主要宗教:キリスト教84%
        ローマ・カトリック教会(国教)70%
        プロテスタント諸派14%
       無宗教11%
       仏教2%
       少数のモルモン教、ヒンドゥー教、バハーイー教など。

[政治・軍事]
独立:1821年9月15日(スペインから)、1838年11月15日(中米連邦から)
国連加盟:1945年11月2日(原加盟国)
政治体制:共和制、大統領制
元首:大統領
    直接選挙制、任期4年、連続しての再選は禁止。
政府:内閣(首相職なし)
    閣僚は大統領が任命。
議会:一院制の立法議会
    57議席。直接選挙制(比例代表制)。任期4年。
政党制:多党制
国政選挙権:18歳以上の国民全て
兵役制度:なし (正規軍なし)
治安予算:4億1000万米ドル
備考:常備軍は持たないが、1万人規模の治安警備隊が準軍隊として
    存在。また、戦時には徴兵制の復活と再軍備が認められる。

[経済・通信・その他]
中央銀行:コスタリカ中央銀行
通貨:コスタリカ・コロン (colón, CRC)
国内総生産(GDP):511億700万米ドル
1人当たりGDP:1万625米ドル
GDP構成比:農林水産業6.0%
        鉱工業19.7%
        サービス業74.3%
労働人口:227万人
失業率:8.7%
輸出額:95億1000万米ドル
輸出品:精密機器、果物(特にバナナ)、機械類、コーヒー豆、ゴム製品、魚介類
輸出先:米国34%、中国6%、メキシコ5%、ニカラグア4%、オランダ4%
輸入額:143億8000万米ドル
輸入品:機械類、精製石油、医薬品、自動車、プラスチック製品、鉄鋼、穀物
輸入元:米国45%、中国10%、メキシコ7%、日本3%、グアテマラ3%
固定電話回線数:85万9000回線
携帯電話回線数:753万6000回線
国別電話番号:506
ccTLD:.cr
インターネット利用者数:約274万人
車両通行:右側通行
平均寿命:78.7歳 (男性75.9歳、女性81.4歳)

[日本との関係]
国交樹立:1935年2月
相手公館:大使館 (東京)
駐日相手国人数:208人 (永住者74人、特別永住者2人)
相手輸出額:2億5530万米ドル
相手輸出品:精密機器、機械類、コーヒー豆、有機化合物、果物、飲料
日本公館:大使館 (サンホセ)
在留日本人数:369人 (永住者105人)
日本輸出額:3億6210万米ドル
日本輸出品:自動車と部品、機械類、鉄鋼、化学薬品、ゴム製品
現行条約:1973年 青年海外協力隊派遣取極
       1974年 査証(ビザ)相互免除取極
       1985年 技術協力協定

(注1)
白人と先住民の混血であるメスティーソを含む。コスタリカでは他の中米諸国のようにメスティーソと白人を区別しておらず、またメスティーソに属する人々自身も、自らを白人として認識しているという。実際には人口の相当数がメスティーソに属する。


《国歌「高貴なる祖国、美しき旗」》
制定:1853年
作曲:マヌエル・マリア・グティエレス
作詞:ホセ・マリア・セレドン

高貴なる祖国、美しき旗。
そなたの命の証を、我らに示したまえ。
澄み渡ったそなたの空の下では、
純白の平和が安らう。

血潮が滾る、実り多き戦いにおいて、
そなたの息子たち、素朴なる農民達は栄光を勝ち取った。
彼らに永遠の威信、尊厳、そして名誉を。
永遠の威信、尊厳、そして名誉を。

万歳、穏やかなる祖国よ!
万歳、愛の母よ!
そなたの栄光を汚さんとする者あらば、
勇敢で強固なる国民が、農具を武器に持ち替えるだろう。

万歳、我が祖国よ!
そなたは豊かな土壌、優しき保護、そして日々の糧を
我らに与えてくれた!
澄み渡ったそなたの空の下で、
平和と生産は永久に維持されるだろう!

《国名の由来》
スペイン語で「海岸」を意味するCosta、「豊かな」を表すRicaの2つの単語を合わせた地名。1502年、この地にたどり着いたクリストファー・コロンブスが、豊かな自然を持つ海岸を見て開口一番「なんと豊かな海岸か」と述べたことが由来とされる。

コメント

非公開コメント

プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

ツイッターやってます。基本的に更新情報はここでつぶやいてます。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

外部リンク
QRコード
QRコード
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
Flag counter