イギリス領インド洋地域

イギリス領インド洋地域
British Indian Ocean Territory (BIOT)
(英語)

British_Indian_Ocean_Territory.png

モルディブの南部、アフリカ大陸とインドネシアのちょうど中間点辺りに位置するこの海域には、チャゴス諸島と呼ばれる極小さなサンゴ礁の島々が浮かんでいます。これらはイギリス領インド洋地域(以下、BIOT)の名で統治される海外領土で、もとはインド洋のイギリス領の島々全てが含まれていましたが、1968年にモーリシャス、1976年にはセーシェルが独立したため、現在の領域(チャゴス諸島のみ)にまで縮小されました。

チャゴス諸島には最南端に位置する最大の島ディエゴガルシア島を中心に、アフリカ系の黒人と南インドのドラヴィダ人にルーツを持つ先住民が1200人ほど暮らしていましたが、1966年から1973年までの間に全員が前述の2ヶ国に強制的に移されました。それはこの地をインド洋をにらむ軍事基地として同盟国アメリカに使わせたいというイギリス政府の意向によるもので、ディエゴガルシア島はインド洋地域最大の米軍基地として要塞化しています。今では完全に軍事領域となったBIOTには、軍人および基地の運営・維持要員以外は居住が認められず、また彼らもあくまで勤務地として一時的に滞在しているだけなので、しばしば入れ替わります。よって「定住者」はゼロで、公式には無人島として扱われます。

BIOTの旗は1990年に領域成立25周年を記念して制定されました。旗のカントン部にはイギリス国旗が置かれ、フライ側には王室を象徴する王冠と、ディエゴガルシア島を表すココナッツの木で構成される紋章が配されています。また、青と白の波模様はインド洋を意味します。しかし独自の旗を持っているといっても、一般の居住者がいないため目にする機会はほとんど無く、ディエゴガルシア島の基地や、イギリス本国の外務省内に置かれるこの地域の管轄弁務官事務局で掲げられる程度です。

縦横比:1対2


イギリス領インド洋地域
British Indian Ocean Territory


location_of_BIOT.gif

統計データは原則として2013年時点のもの。

[地理]
位置:アジアとアフリカ両方に分類されうる
面積:約60km² (八丈島より少し小さい)
人口:約3000~4000人
政庁所在地:ロンドン (London, イギリス, 注1)
主要民族:アメリカ人が半数以上で、フィリピン人、モーリシャス人、
       イギリス人が続く。アメリカ人とイギリス人は基地に配属
       された軍人がほとんど。他の国籍者は基地で勤務する
       出稼ぎ労働者。
主要言語:英語が公用語。
主要宗教:キリスト教が大半。

[政治・軍事]
領域成立:1810年5月17日(セーシェルの付属地としてイギリス領に)
       1903年8月31日(管轄がセーシェルからモーリシャスに移管)
       1965年11月8日(BIOTの成立)
政治体制:立憲君主制、イギリス本国の属領
元首:イギリス国王
    ウィンザー家による世襲制。原則として終身制。
政府:国王が任命する弁務官がロンドンの政庁から諸島の行政を管理
    する。弁務官の補佐として行政官も存在するが、いずれの官職も
    通常はロンドンに居住しており、諸島を訪れる機会は少ない。
議会・政党制:なし
兵役制度:志願制
軍組織:国防に関してはアメリカ軍とイギリス軍が責任を負う。

[経済・その他]
中央銀行:なし
通貨:英ポンド(pound, GBP)が法定通貨だが、
    実際には米ドル (dollar, USD)が流通。
経済備考:軍事領域であり、定住者もおらず、経済活動は基地勤務の
       出稼ぎ労働者が提供するサービス、および米英両軍人の消
       費分野に限られる。ただし広大な排他的経済水域を抱えるた
       め、各国の遠洋漁業によりもたらされる入漁料収入がある。
ccTLD:.io
インターネット利用者数:不明
車両通行:左側通行
国別電話番号:246

(注1)
チャゴス諸島がインド洋にある他のイギリス領の島々と共にBIOTとして統治されていた頃は、BIOTの政庁はセーシェル最大の都市ヴィクトリアに置かれていた。1976年のセーシェル独立に伴いヴィクトリアが同国の首都となったため、BIOTの政庁を領域内のディエゴガルシア島に移すことも検討されたものの、軍事領域であり都市が存在しないBIOT内では不都合が多く、断念した。現在はイギリスの首都ロンドンにある外務省庁舎内に置かれたBIOT管轄弁務官事務局が、政庁としての役割を果たしている。

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

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