アンギラ

アンギラ
Anguilla
(英語)

Anguilla.png

カリブ海の西インド諸島北部に浮かぶアンギラ島は、17世紀よりイギリスの海外領土となっています。他のカリブ海の島々と同様、この地も美しい砂浜や海を利用した観光業を主要産業としていますが、本国とは異なる緩やかな税制のもとでタックス・ヘイヴン(租税回避地)としても発展しており、金融業も地域経済において重要な位置を占めています。特産品としてはロブスターを中心とする海産物と、サトウキビを使ったラム酒があり、主にイギリス本国や地理的に近いアメリカに輸出されています。

かつてはアンギラの南方に位置するセントクリストファー島、ネイビス島と共に一括管理されていましたが、中心都市バセテールを抱えるセントクリストファー島が優遇される状況に反発し、1967年には単独の海外領土として再併合されるまで一時的に分離独立することを宣言。国際的に承認はされませんでしたが、それでもアンギラ住民の不満は本国に伝わったようで、1969年に改めて単独の海外領土という念願の地位を獲得してイギリス領に復帰。1976年には独自の自治政府も発足しました。その後、前述の2島はセントクリストファー・ネイビスとして1983年に独立しましたが、アンギラは一定の自治権を持ちながらも引き続きイギリスの統治下に収まり続けています。

1990年に制定されたアンギラの旗は、イギリスのブルーエンサインを基調としています。フライ側の意匠は、もとは1967-1969年の独立時代に使われた旗から復活させたもので、アンギラ人の持久力、統一性、そして強さを象徴する3匹のイルカが、協調して円を形作っています。また、配色に関しては白が平和と平穏、青はアンギラが抱えるカリブの海と信頼、若々しさ、そして希望を表します。

縦横比:1対2

【旧地域旗】
Anguilla_(1967-1969).png
セントクリストファー島中心の支配体制に反発したアンギラ島民が、1967年7月に同島からの分離と単独の海外領土としての再併合を求める宣言を出した際、アンギラ島はそれが実現されるまで一時的に独立状態に入りました。その際、国旗として制定されたのが上記の旗で、通称「ドルフィン・フラッグ」と呼ばれます。意味は現地域旗と同じで、1969年6月まで用いられました。

アンギラの独立は国際的な承認は得られず、1969年2月には「アンギラ共和国」の名で2度目の独立宣言を行ったものの、セントクリストファー島はこれを鎮圧するようイギリス本国に要請。本国政府も自らの領土の混乱は避けたかったため、40人規模の武装警察官をアンギラに派遣しました。しかしアンギラ島民は彼らをイギリス国歌を歌いながら歓迎し、単独の海外領土としての地位が認められれば平和裏にイギリスの統治下に復帰する意向を表明。結局、本国政府も島民の意向を無視できず、同年6月にアンギラ島とセントクリストファー島の分離が決定され、晴れて単独の海外領土となりました。


アンギラ
Anguilla


location_of_Anguilla.gif

統計データは原則として2013年時点のもの。

[地理]
位置:北アメリカ (カリブ海)
面積:約91km² (利尻島のおよそ半分)
人口:約1.3万人
政庁所在地・最大都市:ザ・ヴァレー (The Valley)
主要民族:アフリカ系黒人86%
       ムラート(黒人と白人の混血)4%
       ヨーロッパ系白人(半数はヒスパニック系)7%
       少数のインド系、中国系など。
主要言語:英語が公用語で、住民の大半が母語として使用する。
       他に少数のスペイン語、フランス語など。
主要宗教:キリスト教(プロテスタント諸派が大半。一部にカトリック)97%
       無宗教5%
       極少数のヒンドゥー教、イスラム教など。

[政治・軍事]
自治権獲得:1976年2月20日(自治政府成立)
政治体制:立憲君主制(英連邦王国)、議院内閣制
元首:イギリス国王
    ウィンザー家による世襲制。原則として終身制。
    国王の名代として総督が置かれ、国王の権限を代行する。
    総督は国王が任命。任期は無く、任意に入れ替えられる。
政府:行政評議会(内閣に相当)
    総督が議会最大会派の指導者を首相に任命。
    他の閣僚は総督が任命するが、議会の承認が必要。
議会:一院制の会議院(単に国会とも)
    11議席。7議席は直接選挙制(小選挙区制)。2議席は総督が
    現地人有識者の中から任命。残る2議席は自治政府高官への
    割り当て枠。任期5年。
政党制:多党制だが、アンギラ統一運動とアンギラ国民運動による
     緩やかな二大政党制と見なす資料もある。
領政選挙権:18歳以上の領民全て
兵役制度:志願制
軍組織:国防に関してはイギリス軍が責任を負う。

[経済・その他]
中央銀行:東カリブ中央銀行 (注1)
通貨:東カリブ・ドル (dollar, XCD, 注1)
国内総生産(GDP):2億8800万米ドル
1人当たりGDP:1万9886米ドル
GDP構成比:農林水産業2.5%
        鉱工業23.6%
        サービス業73.8%
労働人口:不明 (6000人前後と推計される)
失業率:不明 (10%前後と推計される)
輸出額:1220万米ドル
輸出品:再輸出品、ラム酒、金属くず、工芸品、魚介類、果物
輸入額:1億4010万米ドル
輸入品:船舶、自動車、金属製品、石油製品、機械類、食料品
貿易相手:米国が4割以上。他に北中米諸国や欧州諸国など(割合不明)
ccTLD:.ai
インターネット利用者数:約9100人 (2012年)
車両通行:左側通行
国別電話番号:1-264

(注1)
カリブ海に浮かぶ小島嶼のうち、6つの独立国とイギリス領の2地域は、東カリブ諸国機構(OECS)という地域統合組織を結成し、東カリブ・ドル(ECドル)という共通通貨を使用している。これはセントキッツ・ネイビスの首都バセテールに本店が置かれる東カリブ中央銀行によって発行され、通貨価値は1米ドル=2.7ECドルに固定されている。

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

ツイッターやってます。基本的に更新情報はここでつぶやいてます。

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