アルバ

アルバ
Aruba
(オランダ語、パピアメント語、英語)

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南米大陸のベネズエラから北方約25kmのカリブ海に浮かぶアルバ島は、17世紀よりオランダの統治下にある島です。かつては「オランダ領アンティル」という領域を構成する6島の1つでしたが、各島の間隔の遠さと経済格差により対立が発生し、一元的な統治が難しくなっていました。そのため同地域からの分離を求める声が年々高まり、アルバは他の島に先駆けて1986年にオランダ領アンティルを離脱し、単独の自治領となりました。現在のアルバは二大政党制のもと、島民の選挙に基づく地元議会と、地元議会が選出する首相によって組閣される内閣を軸とした議院内閣制を採っており、オランダ国王とその名代である総督のもとで、国防と外交を除いた一定の内政自治権を行使しています。ちなみに残る5島も2010年にオランダ領アンティルを完全に解体し、キュラソーとシント・マールテンの2島はアルバと同じく単独の自治領に、残る3島は市に相当する基礎自治体としてオランダ本土に編入されています。

アルバ島は内陸部こそゴツゴツした岩山が並ぶ不毛な土地ですが、沿岸部には真っ白なビーチや美しい海、カリブ系とオランダ系が融合した明るい色使いの街並みといった見所を多く抱え、また地理的な近さから手軽に南国気分が味わえるということで、特にアメリカ人を中心に人気を博してきた観光リゾート地です。一方、ベネズエラで産出される原油の精製も伝統的な産業として重要であり、1985年に一時的に製油所が閉鎖されたものの、1991年には再開されています。こうした産業に支えられたアルバは、カリブ海地域はおろか、南北アメリカの全ての国・地域の中でもトップクラスの豊かさを誇る島として知られます。しかし同時に、利尻島と同程度の小さな島で10万人以上の過密人口を養う必要があることから、島民の収入が増えた現在でも自治政府の総合的な財政は赤字続きで、オランダ本国からの援助金でそれを補う状態が続いています。これがアルバが独立に踏み切れない最大の要因とされています。

アルバの旗は1976年に制定され、10年後にオランダ領アンティルから離脱した後も引き続き用いられています。配色は青が海と空、平和、希望、そしてアルバの過去と未来の繋がりを、黄は過去から現在までアルバを支えてきた様々な天然資源と日光を、赤はアルバの土壌、愛国心、かつての先住民を、白は砂浜と純粋さを表します。カントン部に置かれた星は、アルバ人の祖先が東西南北様々な地から訪れていることを示すと同時に、島内で使われる主要4言語(オランダ語、パピアメント語、英語、スペイン語)を象徴します。また、下部には黄色い2本のラインがありますが、これは太陽の光に恵まれたアルバを訪れる外国人観光客と、それらを温かく迎えるアルバ人を象徴し、アルバ人が観光客と同じぐらい豊かになることで、アルバの自立が可能となるという理念を表しています。アルバは1988年以来、オリンピックに独自の選手団を結成して出場しているため、他の海外領土に比べるとこの旗を見る機会は多いかもしれません。

縦横比:2対3


アルバ
Aruba


location_of_Aruba.gif

統計データは原則として2013年時点のもの。

[地理]
位置:北アメリカ (カリブ海)
面積:約180km² (利尻島とほぼ同じ)
人口:約10万人
首都・最大都市:オラニエスタット (Oranjestad)
主要民族:アフリカ系黒人、先住民(インディオ)、ヨーロッパ系白人が
       3大人種で、程度の差こそあれ、住民の8割は何らかの形
       でそれらの混血者となっている。
主要言語:オランダ語とパピアメント語が公用語。オランダ語は政府機
       関や高等教育、報道など公的な分野における筆頭言語とな
       っているが、母語率は1割に満たず、第二言語としての習得
       者も3割弱にとどまる。一方、パピアメント語はポルトガル語
       とスペイン語をベースに、オランダ語や英語、そして現地語が
       融合した旧「オランダ領アンティル」特有のクレオール言語で
       あり、住民の6割以上が母語としている。他にスペイン語や
       英語など。
主要宗教:キリスト教(カトリックが大半。一部にプロテスタント諸派)89%
       無宗教5%
       少数のユダヤ教など。

[政治・軍事]
自治権獲得:1954年12月15日(オランダ領アンティルの一部として自治領化)
        1986年1月1日(オランダ領アンティルから分離。単独の自治領に)
政治体制:立憲君主制、議院内閣制 (オランダの自治領)
元首:オランダ国王
    オラニエ=ナッサウ家による世襲制。原則として終身制だが、
    自発的な退位は認められる。国王の名代として総督が置かれ、
    国王の権限を代行。総督は国王が現地人有識者から任命し、
    任期は6年(再任可能)とされる。
政府:閣僚評議会(内閣に相当)
    首相と閣僚は議会が選出。
議会:一院制のスターテン(議会と訳される)
    21議席。直接選挙制(比例代表制)。任期4年。
領政選挙権:18歳以上の領民全て
政党制:アルバ人民党と人民選挙運動による二大政党制
兵役制度:志願制
軍組織:国防に関してはオランダ軍が責任を負う。

[経済・その他]
中央銀行:アルバ中央銀行
通貨:アルバ・フロリン (florin, AWG, 注1)
国内総生産(GDP):25億8400万米ドル
1人当たりGDP:2万5355米ドル
GDP構成比:農林水産業1%以下
        鉱工業30~35%
        サービス業65~70% (2012年推計)
労働人口:不明 (5~6万人と推計される)
失業率:不明 (5~10%と推計される)
輸出額:22億2200万米ドル
輸出品:再輸出品、石油製品、飲料、野菜、工芸品
輸出先:コロンビア39%、ベネズエラ29%、米国13%、イエメン10%
輸入額:31億6200万米ドル
輸入品:原油と石油製品、食料品(特に穀物と肉類)、機械類、自動車
輸入元:コロンビア44%、米国32%、オランダ9%、英国5%
ccTLD:.aw
インターネット利用者数:約8.0万人 (2012年)
車両通行:右側通行
国別電話番号:297

(注1)
フロリンはギルダー(guilder)と呼び換えられることもあり、AWGという通貨コードはギルダーに基づき命名されている。フロリンとはもともとユーロ導入までオランダ本国で用いられたオランダ・ギルダー(NLG)の旧称だが、アルバにおいては現在も貨幣に明記されている正式名称である。


《地域歌「アルバ、親愛なる地」》
制定:1976年
作曲:ルフォ・ウェーファー
作詞:フアン・ランペ

アルバ、素晴らしき祖地よ。
我らが崇めしゆりかごよ。
そなたは小さく、ささやかなれど、
今なお慕われている。

おおアルバ、親愛なる地。
その岩山を我らは愛さん。
我らの愛は、実に深きものなり。
何者も、それ(岩山)を壊すことなど出来はしない。
何者も、それ(岩山)を壊すことなど出来はしない。

《地域名の由来》
島名の由来には諸説あり、はっきりしたことは分かっていないが、先住民のアラワク族の言葉で「人の集まる地」、つまり集落を表すorubaを語源とする説と、15世紀に最初にこの島に定住したスペイン人が「金(きん)がある」を意味するoro hubaと呼んだことに由来する説という、2つの説が有力(実際にアルバ島には金資源は無かったため、程なくしてスペインは撤退し、代わってオランダが入植を進めた)。

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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