ベルリン

ベルリン
Berlin (ドイツ語、英語)

Flag_of_Berlin.png

ドイツの首都であり政治の中心地であるベルリンは、単独で州と同格の地位を与えられています。かつてはプロイセンの首都として栄え、1871年に同国の主導で樹立されたドイツ帝国以降の歴代政権も、ベルリンを首都と定めてきました。よって古くから重点的に開発され、生活基盤やインフラが整備されていった結果、今では約350万人という国内最大の人口を抱える大都市に成長。それに伴い産業も集まり、ドイツ経済の中心地であるヘッセン州フランクフルトと並んで、様々な民族が住むコスモポリタンな街となりました。また、後述する東西ベルリン統一後は急ピッチで都市開発が進められ、経済大国ドイツにふさわしい街造りが推進されています。

一方、冷戦期のベルリンは街自体がその象徴になりました。第二次大戦後にドイツが米英仏ソの4ヶ国による分割占領を受けることになり、1949年に米英仏の占領区域がドイツ連邦共和国(西ドイツ)、ソ連の区域がドイツ民主共和国(東ドイツ)として分断されると、市単独で分割されていたベルリンも東西に分裂。うち東ベルリンは東ドイツの首都となりました(西ドイツの首都はノルトライン=ヴェストファーレン州の小都市ボン)。国の分断後もベルリンのみ東西の自由往来が認められていましたが、硬直した社会主義体制を嫌って多くの東ドイツ国民が西ベルリンを通じて豊かな西ドイツへと移ったため、危機感を募らせた東ドイツは1961年より西ベルリンを囲う壁を建設し、市民の往来を原則として禁止しました。これは後にベルリンの壁と呼ばれるようになり、冷戦を象徴する建造物として有名になりましたが、1989年にこれが崩壊すると、東西ドイツで一気に再統一に向けた動きが加速。1990年に西が東を吸収する形で再統一が実現したため市の分断も解消され、同年ベルリンは再び統一ドイツ国家の首都に返り咲いたのです。

現ベルリン市旗は帝政時代の1913年に制定されました。中央ややホイスト寄りに置かれた熊は市のシンボルですが、これは12世紀にこの地を統治したブランデンブルク辺境伯アルブレヒト1世のニックネームが熊だったことに由来します。ただし何故彼が熊と呼ばれたのかに関しては、信憑性のある文献が存在しません。一般に街の名前がドイツ語で「小さな熊」を意味するBärleinと似ていることからの派生と考えられているものの、この説は言語学的には俗説の域を出ず、不明というのが現状です。また、旗を彩る赤・白・赤の配色は、ベルリン市を囲むブランデンブルク州旗と同じ色であり、両者が伝統的に一体となって発展してきた歴史を象徴します。なお、市政府が使う専用旗では、熊は黒い枠で囲まれ、その上に王冠が付されるとのこと。ナチス・ドイツ期の1934年に市政府専用旗は多少デザインが変更されましたが、民間旗には引き続き上記の旗が使われ、戦後の東西分裂時代にも西ベルリン市旗としてひるがえり続けました(東ベルリン市旗については下記を参照のこと)。

縦横比:3対5

【旧市旗】
Flag_of_Berlin_1618-1861.png
1618年に制定された初代ベルリン市旗です。当時はまだ熊の意匠は旗に反映されておらず、プロイセン国旗の色である白と黒のシンプルな二分割旗でした。1861年廃止。

Flag_of_Berlin_1861-1912.png
1861年、プロイセン国王にヴィルヘルム1世(10年後の1871年からは初代ドイツ皇帝)が即位したのに伴い、ベルリン市旗も改められました。先代の市旗に赤を組み込み、黒と白でプロイセン、赤と白でブランデンブルクを象徴し、そのどちらもベルリンを中心地としていることを表します。1912年に廃止され、翌1913年に現市旗に移行。

Flag_of_East_Berlin_(1956-1990).png
第二次大戦後の東西分裂以後も、両ベルリンは戦前から続く共通の市旗を使っていましたが、1956年に東ベルリンは市旗を上記のように変更しました。中央に置かれた熊は赤い枠で囲まれ、その上に王冠を戴いています。これは現在の市旗でも市政府専用旗として見られる意匠ではあるものの、社会主義国家である東ドイツの首都で王冠を使った旗が認められたのは異例と言えます。これは東ベルリンこそが本当のベルリンであるという主張に正統性を持たせるため、社会主義というイデオロギーよりもベルリン市の歴史・格式を重んじた結果とのこと。また赤と白の配色も西ベルリン市旗(すなわち現市旗)とは違い、上下両端でストライプ状になっています。1990年の東西再統一に伴い廃止。


ベルリン市
Stadt Berlin
City of Berlin


Location_of_Berlin.png

面積:約892km² (ドイツ全土の約0.25%)
人口:約348万人 (2011年推計)
州都・最大都市:ベルリン (Berlin, 1市単独で州と同格の地位)

《州名の由来》
語源については不詳だが、古代この地に住み着いた西スラヴ系民族の言葉(おそらくポラーブ語か)で「湿地」や「沼沢地」を意味するberlもしくはbrlに由来するという説が有力。現在もベルリン市域には森と湖が多く、夏には時に高い湿度を記録する。前述のように、一般に信じられている熊を語源とする説は、言語学的には俗説として否定されている。

中国語では柏林(ボーリン)と書かれるほか、カナ表記が一般化する前は日本語でも伯林という漢字表記が使われた(伯林と書いてベルリンと読まれた)。ドイツ語での実際の発音はベアリーンに近い。

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

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