アフリカ連合

アフリカ連合
African Union (AU) (英語)
Union africaine (UA) (フランス語)
União Africana (UA) (ポルトガル語)
Unión Africana (UA) (スペイン語)
Umoja wa Afrika (UA) (スワヒリ語)
الاتحاد الأفريقي (アラビア語)

Flag_of_the_African_Union_.png

アフリカ各地の植民地の多くが独立を達成し、「アフリカの年」と呼ばれた1960年以降、同地では諸国間の連帯や統合に向けた汎アフリカ主義と呼ばれる思想の実現に向け、数々の会合が持たれてきました。当初、アフリカ諸国の主張は将来的な統合という総論では一致していたものの、その時期や方法をめぐる各論では意見が分かれており、これはやがて連邦制に基づく早期の統一国家樹立を主張したカサブランカ・グループ(急進派)と、経済協調を軸とする漸進的な統合を求めたモンロヴィア・グループ(穏健派)の2派による路線対立にまで発展してしまいます。結局、この問題はアフリカ最古の独立国と呼ばれるエチオピアの皇帝ハイレ・セラシエ1世の尽力により取りまとめられ、ひとまず地域国際機関を設立し、その中で諸問題を解決しながら、統合に向けた機運を熟成させていく方向で各国は合意。これを受けて1963年5月には正式にアフリカ統一機構(Organization of African Unity, OAU)が発足しました。OAUには当時アフリカ大陸に存在した独立国のうち、アパルトヘイト政策により少数派の白人政権が多数派の黒人を弾圧していた南アフリカ共和国を除いた全33ヶ国(現在タンザニアの一部となっているザンジバルを含む)が原加盟国として参加し、その後独立していった国々も順次加盟していったため、後にアフリカ統合運動は大陸の大半を包括する一大ムーヴメントへと発展していくこととなります。

OAUの目標はアフリカ諸国の連帯、当時まだ一部に残っていた植民地の独立支援、貧困からの脱却、人権の尊重、加盟国間の紛争調停など多岐に渡ったものの、その活動実態は低調と言わざるを得ないものでした。加盟国の主権を尊重する立場から内政不介入の原則が維持され、独自の軍事組織を持たないため決議が通過してもそれを加盟国に守らせるための強制力が無く、実効性の薄い無力な機関と酷評されたこともありました。一方、植民地主義への批判、汎アフリカ主義の浸透といった思想面の一体感を醸成したこと、紛争当事国に会談の場を提供したこと、経済・文化面では一定程度の協調関係を作り出したことなど、乏しい予算の中でOAUが実現してきた成果を評価する動きもあり、国際社会の中でも次第にその存在感を大きなものとしていきます。2002年にはOAUの発展的解消により、ヨーロッパ連合(EU)をモデルとしたアフリカ連合(AU)が誕生し、より機関の権限が拡大されました。新たな憲章には、それまで頑なに守ってきた内政不干渉の原則を見直し、紛争を実効的に抑止・解決する強制力としてアフリカ平和維持軍の創設、アフリカ政治の弱点とされてきた独裁政治の打破、成熟した市民社会の形成と民主主義体制の構築、グローバル化への対応・適応とアフリカの地位向上、将来の統一国家実現に向けた第一歩として全アフリカ議会を設置することなどが盛り込まれ、OAUと比べて域内問題への対処力をより強化しようという目標が見て取れます。現在は更なる統合深化のため、AUが独自に設置する裁判所や統一通貨の導入などが議論されており、世界各国も国連における大票田であるアフリカの動向を注意深く見守っています。

現在のAUの旗は、2010年にエチオピアの首都アディスアベバ(AU本部の所在地)で開催された第14回加盟国政府首脳総会で採択されたものです。OAUからAUへと改組してから2年目に当たる2004年より、既に新たな組織旗を作ろうという動きは存在し、2007年から加盟各国の市民やアフリカにルーツを持つ世界各地の人々にデザインを公募。3年の月日をかけて100以上のアイデアがAUに寄せられ、審議の結果、最終的にエチオピア系アメリカ人の芸術家ヨデサ・ボジアの案が採用されました。地色の緑はアフリカの希望を象徴し、中央部にはまばゆい光の中で輝くアフリカ大陸とAUに加盟する周辺の島国を、その周りには制定時の加盟国数と一致する53の星が配置されています。2011年に独立した南スーダンが同年中にAUへと加盟したため、現在の加盟国数は54ですが、星の数は制定当初のまま変更されていません。

縦横比:2対3

【旧組織旗】
Flag_of_the_Organization_of_African_Unity.png
AUの前身であるOAUは、1970年にこのような組織旗を制定しました。緑はアフリカの希望と統一への熱意、黄(金)色はアフリカの富と輝かしい未来、白は世界の人々と真の友人になりたいという純粋な願いを表します。中央にはアフリカの地図と共に7つの輪が配されていますが、この輪に用いられる赤はアフリカの団結と、解放のために流されてきた血を象徴しています。2010年廃止。


【加盟国】
AU_Members.gif
54ヶ国。1984年にサハラ・アラブ民主共和国(西サハラ)の加盟をOAUが承認したことに反発し、モロッコが脱退。南アフリカはアパルトヘイト政策廃止後の1994年に加盟。

本部:エチオピアのアディスアベバ (Addis Ababa, Ethiopia)
公用語:英語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語、
     スワヒリ語、アラビア語

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

ツイッターやってます。基本的に更新情報はここでつぶやいてます。

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