カナダの州・準州

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北アメリカ大陸に位置し、世界第二位の広大な国土を持つカナダは、10の州(Province)と3つの準州(Territory)で構成される連邦国家です。国の大きさの割に州・準州の区画が細分化されていない分、各々の面積はとても大きく、全部で13ある一級行政区画のうち、日本より小さいのはノヴァスコシア、プリンスエドワードアイランド、ニューファンドランド・ラブラドールの3州だけです(しかもニューファンドランド・ラブラドールに関しては日本の98.93%と、ほぼ同面積と言って差し支えない広さです)。ただ人口は最も多いオンタリオ州でも1300万人(日本の1/10)を超えることはなく、密度の低さと偏った分布が特徴で、北部にある3つの準州にいたっては全て合わせても10万人前後と、人口が極端に希薄な地域となっています。

カナダの州は、内政に関してはほぼ独立国並みの権限を持つアメリカ合衆国の州と比べるとやや権限が弱く、憲法で州の権限として列挙された事柄(教育、警察、医療、社会福祉、環境保護など)以外は、原則として連邦政府が管轄権を有するものとされます。ただこの解釈は1867年に制定された旧「イギリス領北アメリカ法(注1)の規定を厳格に適用した場合で、それから150年近く経過した現在では連邦と州の関係もより柔軟かつ対等なものとなり、連邦政府の管轄権の多くが各州政府に委譲され、高度な内政自治の枠組みが作り上げられています。

一方、準州という枠組みに憲法上の規定は無く、名目上は連邦政府の直轄地とされます。3つある準州は前述のように人口が極端に希薄かつ散在している地域であるうえ、北極圏内に達する厳しい自然環境により地域間の交通・通信も限られるため、自立的な州を運営するのが難しく、連邦政府の庇護下で限定的な自治を行うに留まります。あくまでも連邦政府と対等な関係で権限を分け合っている州と比べると、連邦政府の付属地である準州の権限はより小さく、州の権限として認められた事柄に関しても常に連邦政府の介入が認められます。また、州に認められた憲法改正の発議権は、準州には認められていません。

(注1)
カナダには「カナダ憲法(Constitution of Canada)」という名の単一憲法典は存在せず、イギリス領北アメリカ法が改称した1867年憲法法(Constitution Act 1867)と、1931年にイギリス本国で制定されたウェストミンスター憲章(Statute of Westminster)、そして1982年に制定された1982年憲法法(Constitution Act 1982)の3法を総称してカナダ憲法と呼んでいる。

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
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カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

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