東南アジア諸国連合

東南アジア諸国連合 (アセアン)
Association of Southeast Asian Nations (ASEAN) (英語)

Flag_of_ASEAN_.png

第二次大戦まで欧米列強諸国の支配下に置かれていた東南アジア(独立を維持したタイを除く)は、戦後、宗主国の国力が衰退した隙を付く形で相次いで独立しましたが、その情勢は植民地時代から続く貧困、冷戦下の大国の影響、混迷する内政など多くの問題をはらんだままであり、一国ずつの力では解決が難しい課題を多数抱え込んでいました。そんな状況を近隣諸国との連携で克服しようと、マレーシアのアブドゥル・ラーマン初代首相の発案でマレーシア、フィリピン、タイを加盟国とする東南アジア連合(ASA)が1961年に設立されたものの、活動は低調で、地域協力の大義も有名無実な状態が続くことになります。そんな中、冷戦下で米ソ両国の代理戦争の場と化していたベトナム戦争が、米軍の本格介入で泥沼化し、どちらの陣営に付くかをめぐる激しい内紛が東南アジアのほぼ全地域で繰り広げられたため、東南アジアの共産主義化を防ぎたいアメリカがASAの活動を支援し始めます。1967年にはASAの3ヶ国にインドネシアとシンガポールが加わり、ASAは東南アジア諸国連合(ASEAN)へと発展的に解消され、新たな地域協力機構が成立したのです。このような経緯で設立されたこともあり、当初のASEANは親米路線かつ反共同盟の性格が強く、社会主義化したベトナム、ラオス、カンボジア、ビルマ(現ミャンマー)の4ヶ国は東南アジアの国家でありながら受け入れられず、長らく5ヶ国体制で運営されていくことになります。1984年元旦に独立した王政国家のブルネイが、一週間後の同年1月8日に加盟したのが、冷戦終結までに加盟国を増やした唯一の例です。

しかし冷戦が終結すると、ASEANの活動目的も変化していきます。政治体制による域内諸国の区別は次第に意味を成さなくなっていき、国際経済の中で成長戦略と統合策を推進しつつ、地域全体の発言力を高めることに重点が置かれ、より多様な国々の参加が求められるようになったのです。それに伴い、冷戦下で社会主義化した国々への姿勢も徐々に緩やかになり、1995年にベトナムが加盟したのを皮切りに、1997年にはミャンマーとラオスが、そして1999年にはカンボジアがASEANへの加盟を果たし、当時東南アジアに存在した10の独立国全てが加盟する巨大機構へと変貌を遂げました。現在、ASEANは加盟国への内政不干渉の原則を堅持する非政治的な組織となり、経済成長、文化振興、社会発展、人材育成といったソフトパワーの伸張を促進し、歴史的に不安定な後進地域と見なされていた東南アジアを世界有数の経済圏とするために活動するようになっています。2008年にはASEAN憲章が発効して加盟国の将来的な統合に向けた動きも加速し、近年は周辺国との会談を個別ではなくASEAN単位で行う機会も増えるなど、その求心力は設立当初とは比べ物にならないほど増大しており、国際社会における一大勢力としての地位を築きつつあります。日本もこの地域との結び付きは非常に強いだけに、ASEAN+3(ASEAN10ヶ国と日中韓)やASEAN地域フォーラムといった場で、この組織との友好・協力関係を構築しています。

ASEANの旗は1997年7月に制定されたもので、ミャンマーとラオスの加盟でカンボジアを除く東南アジア全域がASEAN加盟国となったのを機に作成されました(カンボジアも当初はこの2ヶ国と同時加盟する予定でしたが、内政上の問題から1999年にズレこみました)。地色の青は地域の平和と安定を象徴し、赤は勇気と躍動を、白は純潔を、黄は繁栄を表します。この4色はASEANの全加盟国が少なくとも一色は用いている共通色であり、東南アジアの伝統的な各民族色を組み込むことで、多様性を持つこの地域がASEAN旗のもとに集結する様子を意味しています。また、10本の黄の帯は東南アジアの主要作物である米の稲穂を表すと同時に、ASEANの加盟国数を象徴しています。

縦横比:2対3


【加盟国】
Map_of_ASEAN.gif
10ヶ国。
マレーシアタイフィリピンインドネシアシンガポール (原加盟国)
ブルネイ (1984年加盟)
ベトナム (1995年加盟)
ミャンマーラオス (1997年加盟)
カンボジア (1999年加盟)

※他にパプアニューギニアと東ティモールが、投票権の無いオブザーバーとして参加。

本部:インドネシアのジャカルタ (Jakarta, Indonesia)
公用語:英語

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嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

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