ガンビア

ガンビア
The Gambia (ザ・ガンビア) (英語)

Flag_of_The_Gambia.png

西アフリカを流れるガンビア川に沿って東西に伸びる細長い国で、大西洋に面する河口付近を除いて周囲をセネガルに囲まれています。この地域は古くから西アフリカのイスラム王朝の一部を成してきましたが、16世紀になると奴隷の供給先として目を付けたヨーロッパ諸国が進出し、次々と植民地を築いていきます。中でも、奴隷の確保以外に農産物の生産が見込めるセネガンビア地方(セネガル川とガンビア川の流域)をめぐっては、フランスとイギリスが熾烈な覇権争いを行い、結局セネガル川をフランスが、ガンビア川をイギリスが獲得することで合意。1783年にガンビアは正式に植民地化され、その後本国が奴隷制を廃止してからも、プランテーション農業で主に本国向けの落花生(ピーナッツ。今でもガンビア最大の輸出品)が栽培されていました。現在のガンビアの領域はこのような経緯で成立したため、セネガルと構成民族が非常に似ており、本来ならば1つの国であるはずの地域がヨーロッパ人の都合で分離された例としてよく取り上げられます。

ガンビアで独立を求める動きが活発化したのは第二次大戦後からで、最大民族マンディンカ族を率いるダウダ・ジャワラにより1959年に人民進歩党(PPP)が結成されると、この党を中心に民衆運動が盛り上がりました。当時既に植民地帝国の維持を断念しつつあったイギリス本国もこれを受け入れ、1963年にジャワラを長とする自治政府が発足。新国家成立に向けた準備が進み、1965年に正式な独立を達成しました。当初の政治体制は英連邦王国(独立国でありながら、イギリス国王を引き続き形式的な元首として認める体制)でしたが、1970年に独自の大統領職を設置して共和制に移行。ジャワラが初代大統領に就任しています。ジャワラはPPPの一党制下で長期政権を担い、1981年に一度クーデターが起こったものの、隣国セネガルの介入により程なくして復職。これに恩を感じたジャワラは両国の将来的な統合を提案し、翌1982年にその前段階として国家連合「セネガンビア」を結成しました。これは公用語や連合体制の在り方について意見が分かれたため1989年に解消されてしまいましたが、今でも両国は良好な関係を維持しています。しかしジャワラはというと、1994年に発生した2度目のクーデターで失脚してしまい、新たにヤヒヤ・ジャメが率いる軍事政権が成立しました。軍政は1996年に大統領選を実施(ジャメが当選)し、形式的な民政移管を果たしたものの、その後2017年初頭までの20年以上にわたって、ジャメの支持基盤である軍部を中心に組織された愛国再建同盟(APRP)による事実上の一党独裁のもとでジャメ政権が続き、恣意的な政策により国際的な孤立を深めました。元々零細なプランテーション型農業国で、産業基盤が弱く、国民の約半数は貧困線以下の生活を余儀なくされているガンビアの経済は、外国からの支援も滞るようになったジャメ政権下で大きく疲弊しており、現在は国際社会への復帰と経済の再建に向けて、新政権のもとでこれまでの政策の見直しが進められています。

1965年の独立と同時に制定された国旗は、共和制移行や独立後2度にわたるクーデター、セネガルとの国家連合時代を経ても変わらず、現在まで用いられています。この旗はガンビアの地理を端的に表しており、青は国名の由来ともなっているガンビア川を、赤は太陽とサバンナを、緑は森林に覆われた国土と農業を意味します。また、それぞれの色の間には、国民の団結と平和を表す白が配されています。地図や紋章による詳細な描写を用いず、たった4色で国土を図案化しているシンプルなデザインが、旗章学者にはもっぱら好評とのこと。

縦横比:2対3


ガンビア共和国
Republic of The Gambia (リパブリック・オブ・ザ・ガンビア)

Map_of_The_Gambia.gif

統計データは原則として2015年時点のもの。

[地理]
位置:アフリカ
面積:約1.1万km² (秋田県とほぼ同じ)
人口:約197万人
都市人口率:59.6%
首都:バンジュール (英:Banjul)
最大都市:セレクンダ (英:Serrekunda)
主要民族:黒人諸部族がほとんどで、マンディンカ族が最大。他に
       フラニ、ウォロフ、ソニンケなど。「クリオ」と呼ばれる黒人
       と白人の混血も少数だが存在する。非黒人は極めて少
       数だが、イギリス系の白人とレバノン系のアラブ人が主
       に都市部に居住している。
主要言語:英語が公用語で、政府機関や教育などの公的な分野
       で用いられる。国民の大半はマンディンカ語など自らの
       属する固有の部族語を母語としており、英語は民族を
       またいだコミュニケーションのための第二言語として話
       される場合が多いが、習得率は人口の5%未満であり、
       高等教育を受けられるエリート層の言語と見なされる。
       なお、周辺がフランス語圏であることから、ビジネス語
       としてはフランス語が用いられる場合も多い。
主要宗教:イスラム教(事実上の国教)96%
        スンナ派95%
        アフマディーヤ教団1%
       キリスト教4%
        ローマ・カトリック教会2%
        プロテスタント諸派2%
       伝統宗教(各部族固有の精霊信仰)2%

[政治・軍事]
独立:1965年2月18日
国連加盟:1965年9月21日
政治体制:共和制、大統領制
元首:大統領
    直接選挙制、任期5年、再選制限なし。
政府:内閣(首相職なし)
    閣僚は大統領が任命。
議会:一院制の国民議会
    53議席。48議席は直接選挙(小選挙区制)で選出。
    5議席は大統領が任命。任期5年。
政党制:多党制
国政選挙権:18歳以上の国民全て
兵役制度:志願制
国防費:1300万米ドル
軍組織:ガンビア国軍
     陸軍900人
     海軍250人
     空軍100人
     共和国防衛隊700人

[経済・通信・その他]
中央銀行:ガンビア銀行
通貨:ダラシ (dalasi, GMD)
国内総生産(GDP):8億5100万米ドル
1人当たりGDP:428米ドル
GDP構成比:農林水産業19.9%
        鉱工業13.2%
        サービス業66.9%
労働人口:80万人
失業率:不明 (25~30%と推計される)
輸出額:1億1320万米ドル
輸出品:ナッツ類と油、木材、果物、魚介類、鉄くず
輸出先:中国48%、インド27%、フランス6%、英国5%、スペイン2%
輸入額:3億6510万米ドル
輸入品:繊維原料、穀物、砂糖、セメント、精製石油、機械類、パーム油、医薬品
輸入元:中国34%、ブラジル8%、セネガル7%、インド6%、オランダ5%
固定電話回線数:4万5000回線
携帯電話回線数:258万6000回線
国別電話番号:220
ccTLD:.gm
インターネット利用者数:約35万人
車両通行:右側通行
平均寿命:64.9歳 (男性62.5歳、女性67.3歳)

[日本との関係]
国交樹立:1965年2月18日
相手公館:無し (日本を兼轄する他国駐在公館も無し)
駐日相手国人数:41人 (永住者15人)
相手輸出額:5万8000米ドル
相手輸出品:木材のみ
日本公館:無し (駐セネガル大使館が兼轄)
在留日本人数:3人 (永住者無し)
日本輸出額:143万米ドル
日本輸出品:自動車、二輪車、米、機械類、精密機器、プラスチック製品
現行条約:2006年 技術協力協定


《国歌「我が祖国ガンビアのために」》
制定:1965年
作曲:ジェレミー・ハウ
作詞:ヴァージニア・ハウ

我が祖国ガンビアのために、
我々は努力し、働き、祈る。
全ての国民が統一の中に生き、
自由で平和な日々を送るために。
正義に導かれた我々の行動が、
皆を利するものとなるように。
そして多種多様な我ら国民が、
兄弟愛のもとで結束できるように。

我々は堅く忠誠を誓い、これを守り続ける。
民たちの神よ、我らを永久に真なるガンビアに留めたまえ。

《国名の由来》
国内を東西に貫くガンビア川に由来。ガンビアとはポルトガル語で「交易」や「交換」を意味するcãmbio(カンビオ)が英語に転訛したもの。15世紀の一時期、ガンビア川下流域にポルトガル人の交易拠点が置かれていたことにちなむ。

なお通常、英語ではThe Gambiaと定冠詞を付けて表記される。

旧国名
1965-
1970
 ガンビア
(英)The Gambia (ザ・ガンビア)
1970-
2015
 ガンビア共和国
(英)Republic of The Gambia
2015-
2017
 ガンビア・イスラム共和国
(英) Islamic Republic of The Gambia
  (イスラミック・リパブリック・オブ・ザ・ガンビア)

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

ツイッターやってます。基本的に更新情報はここでつぶやいてます。

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