ソロモン諸島

ソロモン諸島
Solomon Islands (ソロモン・アイランズ) (英語)
Solomon Aelan (ソロモン・アェラン) (ピジン語)

Flag_of_the_Solomon_Islands.png

南太平洋のメラネシア地域に位置し、ニューギニア島の南東に連なる大小100余りの火山島で構成されるソロモン諸島は、1978年にイギリスから独立した熱帯の島国です。この地には紀元前から既にメラネシア系住民が居住し、自給自足を基礎とした独自の社会が形成されていましたが、大航海時代の1568年にスペイン人探検家に「発見」されると、ヨーロッパ諸国にもその存在を知られることとなりました。1885年にはニューギニア島北部を領有していたドイツが、ブーゲンヴィル島などの北ソロモンをその付属地として保護領化し、次いで1893年にはガダルカナル島を中心とする南ソロモンがイギリス領となったことで諸島は分割されましたが、北ソロモンも1899年にイギリスに割譲されています(代わりにドイツはサモア諸島西部を獲得)。第一次大戦後、北ソロモンの管轄権はイギリスの自治領だったオーストラリアに移り、再び南部と切り離されて、1975年に独立したパプアニューギニアの一部となりましたが、南ソロモンは引き続きイギリスが統治を担いました。第二次大戦中にはガダルカナル島が、戦死者2万人を記録する日米両軍の激戦地となったことで有名ですね。戦後、イギリスが世界各地の植民地を維持する国力を失うと、南ソロモンでも徐々に自立に向けた動きが現れ始め、1976年に自治権を獲得。そして2年後の1978年、英連邦王国(独立後もイギリス国王を自国の元首として戴く国)として正式な独立を達成し、国名をソロモン諸島と定めました。

独立後のソロモン諸島は、面積が最も大きく、首都ホニアラを抱えるガダルカナル島を中心とした中央集権国家となり、産業の乏しい他の島から相次いで移住者が同島にやってきました。特に第2の島マライタ島からの移民数は飛び抜けて多く、先住のガダルカナル島民との間で様々なトラブルが発生。両者の対立は1998年には遂に内戦にまで発展し、ただでさえ経済基盤が弱く貧しいこの国の情勢を著しく悪化させました。軍隊を持たず、警察力もわずかなソロモン諸島政府にはこの内戦を収める能力は無く、2000年には武装勢力により首相が一時軟禁される事態となり、見かねた周辺国(特にオーストラリアとニュージーランド)が2003年に多国籍軍・警察隊を派遣して、ようやく治安が一定程度回復しました。しかし、2006年には総選挙の結果をめぐり、首都ホニアラで再び大規模な暴動が発生するなど、政情は相変わらず不安定で、更にサイクロンや地震の被害を受けやすい地理的な問題も合わさり、今では南太平洋で最も疲弊した最貧国となっています。一応、ココナッツ製品(コプラやパーム油)、栽培したカカオ豆、熱帯雨林を伐採して得られる木材、そして広大な排他的経済水域(EEZ、200海里)から採れる水産物などを輸出していますが、低価な第一次産品に偏った産業構造は国際価格の変動に常に影響され、持続的な発展を可能とする安定した外貨獲得源にはなっていないのが実情です。

ソロモン諸島の国旗は独立前年の1977年、当時の自治政府により制定され、正式な独立を達成した後も引き続き用いられています。青は広大な太平洋と熱帯特有の激しい降雨を、緑は肥沃な大地と緑豊かな美しい自然を象徴し、その間に差し込まれた黄色い斜めの帯は、南国ソロモン諸島を彩る太陽の光を表します。また、カントン部に置かれた5つの星は、国土の中でも特に重要な5つの主島(ガダルカナル島、マライタ島、マキラ島、サンタイサベル島、チョイスル島)をイメージすると同時に、南太平洋地域のシンボルとして広く親しまれている南十字星を示しています。

縦横比:1対2


ソロモン諸島
Solomon Islands
Solomon Aelan


Map_of_the_Solomon_Islands__.gif

統計データは原則として2015年時点のもの。

[地理]
位置:オセアニア
面積:約2.9万km² (中国地方の約90%)
人口:約58万人
都市人口率:22.3%
首都・最大都市:ホニアラ (英・ピ:Honiara)
主要民族:メラネシア系95%
       ポリネシア系3%
       ミクロネシア系1%
       他に少数のヨーロッパ系白人、中国系など。
主要言語:英語が公用語だが話者率は3%以下であり、政府機関で
       用いられる以外は使用機会はあまり無く、国民の大半は
       英語とベースとした混成言語のピジン語(ピジン英語)を共
       通語として使用する。ただしピジン語も都市部以外では第
       二言語に過ぎず、現地の土着言語(約70言語)を本来の
       母語とする人が大半。
主要宗教:キリスト教93%
        聖公会35%
        ローマ・カトリック教会19%
        ペンテコステ派17%
        長老派11%
        セブンズデー・アドヴェンティスト教会10%
       伝統宗教(土着の精霊信仰)5%
       少数のバハーイー教、モルモン教、イスラム教など。

[政治・軍事]
独立:1978年7月7日
国連加盟:1978年9月19日
政治体制:立憲君主制(英連邦王国)、議院内閣制
元首:国王
    イギリスの国王が兼任、世襲制。
    国王の名代として総督が元首の権限を代行。
    総督は現地人有識者の中から首相が推薦し、
    国王が任命。総督の任期は5年で、2期まで。
政府:内閣
    総督が議会最大会派の指導者を首相に任命。
    他の閣僚は首相の指名に基づき、総督が任命。
議会:一院制の国民議会
    50議席。直接選挙制(小選挙区制)。任期4年。
政党制:多党制。小党乱立の傾向が強い。
国政選挙権:21歳以上の国民全て
兵役制度:なし (正規軍なし)
備考:小規模な警察隊を除き、軍事力を持たない。

[経済・通信・その他]
中央銀行:ソロモン諸島中央銀行
通貨:ソロモン諸島ドル (dollar, SBD)
国内総生産(GDP):11億5800万米ドル
1人当たりGDP:1995米ドル
GDP構成比:農林水産業53.2%
        鉱工業8.0%
        サービス業38.8%
労働人口:25万人
失業率:不明 (30~50%と推計される)
輸出額:4億1900万米ドル
輸出品:木材が7割、他に魚介類、パーム油、ボーキサイト、ココナッツ製品
輸出先:中国62%、インド6%、イタリア6%、英国3%、タイ2%
輸入額:4億2600万米ドル
輸入品:機械類、精製石油、米、鉄鋼、自動車、船舶、肉類、タバコ製品、酒類
輸入元:豪州25%、中国18%、マレーシア6%、シンガポール6%、フィジー5%
固定電話回線数:7000回線
携帯電話回線数:42万5000回線
国別電話番号:677
ccTLD:.sb
インターネット利用者数:約5.8万人
車両通行:左側通行
平均寿命:75.4歳 (男性72.7歳、女性78.1歳)

[日本との関係]
国交樹立:1978年9月
相手公館:無し (本国常駐の大使のみ存在)
駐日相手国人数:47人 (永住者7人)
相手輸出額:973万米ドル
相手輸出品:木材、魚介類、ココナッツ油、再輸出品
日本公館:大使館 (ホニアラ)
在留日本人数:91人 (永住者無し)
日本輸出額:2030万米ドル
日本輸出品:自動車、船舶、機械類、鉄鋼、ゴム製品
現行条約:1978年 青年海外協力隊派遣取極
            漁業協定


《国歌「神よ、我らがソロモン諸島を護りたまえ」》
制定:1978年
作曲:パナパサ・バレカナ
作曲:パナパサ・バレカナ/マティラ・バレカナ

ソロモン諸島の至る所に、神の御加護があらんことを。
我ら全ての民と全ての国土に祝福あれ。
その手で護りたまえ。
喜び、平和、進歩、そして繁栄を、
我ら全て兄弟たらんことを、諸国に知らしめよ。
我らがソロモン諸島、我らがソロモン諸島。
我が祖国ソロモン諸島よ、永遠なれ。

《国名の由来》
16世紀にこの地を発見したスペイン人探検家アルバロ・デ・メンダーニャが、ガダルカナル島で砂金を発見した際、この地域には『旧約聖書』に出てくる古代イスラエル王ソロモンの財宝が眠っていると思い込み、伝説の地として西洋人に紹介したことに由来。ちなみに現在のソロモン諸島でも多少の金鉱石は採掘されるものの、実際に金として使える部分は少なく、財宝の島とは呼び難い。

実際のソロモン諸島とソロモン王との間に関係性は無く、メンダーニャの勘違いがそのまま地名として定着してしまったといえる。

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プロフィール

嫁ドリル

Author:嫁ドリル
国旗と酒をこよなく愛する関西女。
カイロ、ドバイ、カルガリー駐在員を経て、現在は関東で働きながら旦那と1女1男の4人暮らし中。

国旗に関しては、まずは基礎知識カテゴリを熟読して下さい。

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